猫が玄関でスーハー、ベランダをトコトコ… ヒヤリ・ハット体験
最近、ちょっとヒヤリとした出来事がありました。
我が家の猫らは、子猫の頃から完全室内飼いです。玄関から猫が飛び出していかないようにと、猫を飼い始めて2~3年の間は柵を設置していましたが、人が通るのにジャマだし、猫が本気を出せば楽々飛び越えられる高さだし、猫たちも出ていきそうにもないので撤去しました。
飼い主が帰宅して、玄関に迎えに来てくれる時も、首を上下して外の世界を覗き見ることはありますが、飛び出す気配を見せたことはありませんでした。
玄関の隙間から猫が鼻先を出して
先日、夫が換気のためにと、玄関のドアに布を挟んで、5センチほどの隙間を開けていました。
するといつの間にか、隙間に気づいたサビ猫「あんず」が、その5センチの間から鼻先を出して、外の空気を吸っているではありませんか。
どう見ても通れそうにはない。だけど、もしかしたら通ってしまうかも……という微妙なラインの5センチ。猫は頭さえ入れば狭い所も通れると言います。10センチより狭いスペースを通れると聞いたことがあるので、ほんの紙一重といえます。平べったい頭をねじ込めば通れてしまうかも……。
でも、やっと鼻先が出ている程度なのだから、無理だよね……。ドアは重いから、押し開けるのも猫には無理だし……。でも……。
ドキドキしてしまって、あんずの後姿を見守ったまま、その場を離れられなくなりました。
怖いので、あんずをこっちに呼んでみよう。でも驚かせたら、火事場の馬鹿力を出して、本当に飛び出してしまうかも……。
あんずを刺激しないように、小声で声をかけました。
「あ、あんちゃ~ん、こっちにおいでぇ~、おやつあるよぉ~、ササミの乾いたやつ好きでしょぉ~、こっちへおいでぇ~」
いつも名前を呼ぶと返事をするか、振り向くはずのあんずですが、一切こちらを見ず、隙間から鼻先を出して、夢中で外の空気をスーハー吸っています。
毎日窓を開けて網戸にして、外の空気は存分に入れているはずなのに、なぜ玄関からの空気に執着するのか……。
もうヒヤヒヤしすぎて、写真を撮るのを忘れたほどです(言い訳)。
「あんちゃ~ん」と声をかけ続けていると、あんずは飽きて、スタスタと玄関を離れてゆきました。その間3分。
あー怖かった……。
そういえば3~4年前、もっとヒヤリとした出来事がありました。
猫がベランダをトコトコ……
いつものように、部屋で一番大きな窓を開け、網戸にして換気をしていたときのことです。
あんずも相棒猫のモモも窓際に集まってきて、日向ぼっこの準備をしていました。
私は何かの用事を済ませて、窓の方を見ると、モモしかいません。
あれ、あんずは?
網戸はピッタリ閉まっているはずが、わずかに開いています。まさか……。
ベランダから顔を出すと、あんずがベランダをトコトコ歩いていました。
「ひゃぁぁ~」
我が家は3階なので、落ちたら猫だってケガをしてしまうかも……いや、むしろ上手く飛び降りてケガしなくても、びっくりしてそのまま逃げてしまう可能性のほうが大です。
「あんず、あんちゃん、こっちへ来て」
と、後ろを追いかけても逆効果。面白がって、ベランダを走っています。
「こわい、こわい~! やめてぇ~!」
そう言いながらあんずを追うと、あんずはサッサーと小走りで、窓から室内へと戻っていきました。
あ、なんだ。良かったけど拍子抜け……。
あんずがベランダにいた時間は、とても長く感じましたが、1分弱でしょうか。そこまでベランダに執着しているわけでもなく、窓が開いていたから出てみた、という程度だったのでしょう。
玄関にしても、外に出たい、という気持ちよりも、普段開いていないものが開いているから鼻先を出してみた、外に出てみた、という好奇心だったのだと思います。
あんずの好奇心はカワイイところではありますが、飼い主のうっかりで事故や脱走につながりかねないので、気を付けなければなりません。
(ヤスダユキ)
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