浅田美代子さんらトークショー 「保護犬、保護猫を迎え入れて」
愛犬家の俳優・浅田美代子さんと、朝日新聞の太田匡彦記者によるトークショーが17日、東京・新宿の京王百貨店で開催中のチャリティーイベント「みんなイヌ、みんなネコ」で行われた。2人のトークは、保護犬や保護猫と暮らす楽しさから、動物をめぐる制度の課題にまで及んだ。会場は満席で、大勢の来場者が立ち見で聴き入った。
浅田さんは4匹の元保護犬と、太田記者は2匹の元保護猫と暮らしているという。
保護犬や保護猫の魅力について、浅田さんは「助けてもらったという感情があるのかと思うぐらい、いい子になる。しつけができないのではと思っている人も多いけれど、できますよ」と話した。さらに保護団体を通じて犬や猫の病気について知ることができ、譲渡の前のトライアル期間もあるため、「避けて通らず、飼ってみようと思ってほしい」と続けた。
太田記者は、事前に分かる情報はペットショップよりも保護犬・猫の方が多いと述べ、「ペットショップでは、こんな病気があるとは書かないし、店の人は犬や猫の性格が分からない。保護犬・猫の場合は、保護団体のボランティアが性格を見極めていて、その家庭に合った犬や猫を迎えることができる」と語った。
また太田記者は、ペットが高齢になり看取るのがかわいそうとの理由で手放すケースがあることを紹介し、「最後まで犬や猫を看取ることを含めて飼うということ。医療費で10万円、20万円というお金がかかることもあるので、自分の経済力を確認することも必要」と述べた。浅田さんは「犬や猫を飼うには覚悟が必要。安易に飼ってしまうのはよくない」と指摘した。
2人のトークは、6月に成立した改正動物愛護法にも及んだ。浅田さんは、繁殖業者やペットショップの飼育施設の広さや1人あたりの飼育可能数の「数値規制」について、具体的に定めることが明記されたものの、数値の検討はこれからとなることに触れ、「注視していかなくてはならない」と語った。
同法では、日本犬が8週齢規制の例外になったことなども説明。浅田さんは「改正しなくてはいけないことが山ほどある。次の法改正に向かって取り組んでいきたい」と話した。またこれから取り組みたいこととして、「飼い主に向けて最後まで飼いましょうとか、もっと伝えていく場を設けていきたい」とも話した。
会場では、元保護犬・猫たち約100匹の写真展が行われている。浅田さんは、「保護犬・猫を飼ってくれる人が増えて嬉しい。飼っている人を見ると私も、と思うかしれない」と期待を寄せ、約1時間のトークは終了した。
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