猫と暮らして8年 えっ! マンションに届けを出してなかった?
現在、私が住んでいる賃貸マンションは、もちろんペット可の物件です。
犬を飼っている方も何人かいらっしゃって、散歩から帰ってきたワンコの足を洗える場所もあります。
1階の角部屋には大きめのワンコが住んでいて、朝は散歩に出かけるのを見かけたり、お隣の窓からはハチワレにゃんこがマンションの通路を眺めていたり、微笑ましい限りです。
特にペットのための住宅、とうたっているわけでもないのですが、ペット可の賃貸物件が近所に少ないのか、ペットがいる人の割合が多いように思います。
私が今のマンションに越してきたときは猫を飼っておらず、たまたまこの物件に決めた、という感じでした。
それで夫が「ペット可物件なら、いつか猫が飼いたい」と言い、数年後に実現化されたわけです。
ペット可物件なら、ペットがいるのが当たり前……ということもなく、“ペットがいます”という届け出を管理会社に出さなければなりません。それは、どこのペット可物件も同じだと思います。
猫を飼い始めてもう8年。実は今頃になって、“猫を飼っています”という届け出を提出しなければならなくなったのです。
事の発端は、管理会社の女性担当者が、レンジの修理の際、我が家に確認しに来たときでした。
その担当者とは何度も会話をしていて、良好な関係だったように思います。
それが、うちに入って猫を見た瞬間、表情が曇り「初めて見た……」とつぶやいたのです。
最初は「猫が嫌いなのかな?」ぐらいにしか思っていませんでしたが(我ながら鈍感な女です)、後になって夫から「そういえば、猫を飼っているという届け出を出して、と管理会社に言われたんだった」とのんきなことを聞かされました。
「えええっ!!! 出していなかったの!? 8年間も飼っているのに!?」
夫は適当な性格でおおらかだからいいけれど、私は適当な性格で小心者なので、完全にビビってしまいました。「子どもが一人増えました」という報告はすぐにしていたようですが、猫のことは8年も放置していたのです……。
家賃の支払いなど、家関係のことは夫に任せていたし、その辺のことも済んでいるのだろう、と思い込んでいましたが、夫の適当な性格を分かっていながら、きちんと確認しておかなかった私も相当に適当な性格だと言えます。
夫にとっては、「譲り受けた猫をペット可物件で飼っているだけなのだから、誰の許可が必要なの?」というような感覚だったのかもしれませんが、我が家は賃貸物件です。持ち家だった実家で猫を飼っていたのとは、まるで違います。
何か、ペナルティ的なものを負わされるのでは……。などと思うと、心配でたまらなくなり、眠れなくなるほどでした。
しかも、フローリングの床は、マットで保護してあるものの、サビ猫のあんずが駆けずり回ってマットがずれて、一部傷がついてしまいました。
賃貸物件でペットが傷をつけた場合、敷金だけでは足りず、高額な料金を請求されることもあると聞いたことがあるので、恐ろしくてたまりません。まだ退去の予定も全くないのに、心配で心配で、まるで一夜にして多額の借金を背負ったような気分になりました。
……と、数日間に渡って、胃が痛むほど心配していたのですが、担当者に再度確認したところ、今更でもいいから、届け出を出せば問題ないとのことでした。
指定の用紙に猫の体長や体重などを記入して、予防接種の証明書を添付して終わりです。2011年から飼っています、と正直に書きましたが、後から何か言われることもありませんでした。
指定の用紙は犬種や狂犬病の欄があるなど犬用につくられていて、猫のことは良くも悪くもおおらか、という印象を受けました。家から一歩も出ないためでしょうか?
それにしても、おおらかな夫にいら立ちつつ、おおらかな管理会社&大家さんには感謝した出来事でした。
まずは深く反省しなければならない問題ですが、夫は全く気にしていないどころか、提出して良いことをしたくらいに思っているので、ため息をつくしかありません。
(ヤスダユキ)
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