猫と人間の赤ちゃん お風呂に入れるのは、どっちが楽?
猫をキレイにしてから、赤ちゃんを迎えたいと考え、妊娠中に「猫をお風呂に入れよう」と夫婦で話していました。
赤ちゃんが産まれたら、毎日赤ちゃんを洗わなければならないのですから、猫を洗っている暇などあるはずもありません。
しかし……猫をお風呂に入れるのは、本当に骨が折れるかもしれないというくらい、非常に骨の折れる作業です(我が家の場合)。
どうしても腰が重くなってしまい、「今週、入れよう」「やっぱり来週」なんて言いながら、時が経ってゆきました。
そうこうしているうちに臨月になり、いよいよ風呂に入れなければチャンスがなくなる……という時に、いよいよお風呂に入れることにしました。
妊娠の経過は順調でしたが、「赤ちゃんは大きめ」と序盤から言われ続けてきた私のお腹は、「双子ですか?」と聞かれるほど膨れ上がっておりました。健康な状態でも大変なのに、お腹が苦しくて仕方がない状態で猫を洗ったりしたら、破水するのでは…。
など心配になり、夫が暴れる猫を押さえて一人で洗い、私は猫をタオルで拭いて、ドライヤーで乾かす担当となりました。
猫らにとっては、赤ちゃんが来ることなんて、知ったこっちゃありません。大嫌いなお風呂に入れられて、いつものように「ナオーーーン」と雄たけびをあげておりました。
担当を楽にしてもらったとはいえ、前かがみの姿勢が苦しいのなんの。逃げたがっている猫を押さえてドライヤーをかけるので、力も入ります。予定日まであと2週間。猫を乾かしている間に、産まれそうになるんじゃなかろうか…。そんなことが頭をよぎりながらも、早く終わらせたくて、いつもより手際よく終えることができました。
「猫に比べたら、赤ちゃんは暴れないから、お風呂も楽だろうね」
猫をお風呂に入れてくたくたになりながら、夫はそう言いました。
確かに、生まれたての赤ちゃんは、ベビーバスから飛び出そうとしたり、鋭い爪をたてたり、うらめしそうに睨んだりはしません。猫は10分以上かかりますが、赤ちゃんの場合は5分くらいで終わるので、毎日でもさほど苦にはならないはずです。
私も、確かにそうだろうなと想像していたのですが…。
実際、産まれてみると、生後0か月の赤ちゃんは想像以上に首がグラングランで、少しでも気を抜くと、お湯にジャボンと落ちてしまいそうです。猫の場合は、こちらが猫に傷つけられる心配はあっても、猫自らが危険を回避するので危いことにはなりそうにありません。
なので、洗うときのドキドキ感については赤ちゃんの方が上回り、「赤ちゃんの方が楽」とはとても思えません。生後1か月間の沐浴は、夫に担当してもらいました。
それでも夫は相変わらず「猫より赤ちゃんの方が楽」を連発し、赤ちゃんの沐浴を楽しんでいました。それを見て、猫を風呂に入れる苦労を味わっておいたおかげで、育児が楽に感じているのかもしれない……などと考えたのでした。
(ヤスダユキ)
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