災害救助犬に仲間入り、工事現場で保護された「コージー」

コージー(右)と災害救助犬の先輩「モナカ」=県動物愛護管理センター提供
コージー(右)と災害救助犬の先輩「モナカ」=県動物愛護管理センター提供

 工事現場で保護された犬が、徳島県の災害救助犬に認定された。名前はコージー(オス、推定3歳3カ月)。今後、南海トラフ巨大地震などの災害時に、自治体の要請を受けて、助けを待つ人たちを捜すなどの役割を担う。

(末尾に写真特集があります)

 2016年1月、徳島市雑賀町の工事現場にいるところを保護された雑種犬。神山町の県動物愛護管理センターで、「コージー」と名付けられた。人との協調性や好奇心の強さ、嗅覚(きゅうかく)の鋭さなどから、災害救助犬としての適性を見いだされ、基礎訓練を受け始めた。

 その後、今の飼い主の斎藤のり子さん(50)=徳島市国府町=と出会う。斎藤さんは以前飼っていた犬を亡くし、新品のまま残っていたエサをセンターに寄付しようと立ち寄り、県の災害救助犬を育てる取り組みを知った。「こんな賢い犬がいるんだ」と関心を持ち、「話だけでも聞こう」と後日、娘とセンターを再訪。コージーと対面した。飼っていた犬と似ていたこともあり、譲り受けることを決めた。

2016年1月に保護された頃のコージー=県動物愛護管理センター提供
2016年1月に保護された頃のコージー=県動物愛護管理センター提供

 コージーは斎藤さんに引き取られ、板野町の民間施設「ノイマン・ドッグ・スクール」での本格的な訓練を始めた。平均台の上を歩いたり、箱に隠れた人を捜してほえたり……。斎藤さん自身も、コージーへの指示の出し方などを学んだ。努力の末、今年10月、コージーは審査に合格した。

災害救助犬に認定されたコージーと飼い主の斎藤のり子さん=県庁
災害救助犬に認定されたコージーと飼い主の斎藤のり子さん=県庁

 11月28日、斎藤さんとともに認定証交付式に臨んだコージー。報道陣のカメラに囲まれて緊張した様子だったが、次第に落ち着きを取り戻したようだった。飯泉嘉門知事は「顔を見ただけで賢いのが分かる」。斎藤さんは「持てる全ての才能を使って頑張ってほしい。センターにはコージーのような賢い犬がたくさんいるので、少しでも殺処分が減ってくれたら」と話した。

 県は15年度から、センターに保護された犬の適性を見極め、災害救助犬に育てる事業を進めている。コージーは、17年度に認定された「玄」と「モナカ」に続いて3頭目。育成費用は1頭約30万円で、ふるさと納税の寄付が充てられている。(佐藤祐生)

殺処分は減少傾向

 県動物愛護管理センターによると、昨年度センターに収容された犬猫の頭数は、犬1千頭、猫330頭の計1330頭。飼い主の元に戻ったり新たな飼い主に引き取られたりしたのは犬430頭、猫59頭の計489頭。一方、殺処分されたのは犬617頭、猫256頭の計873頭で、センターが開設された2003年度(犬6571頭、猫3692頭、計1万263頭)から減少傾向が続いている。

 センターは最後までペットの面倒を見ることや飼い主特定につながる迷子札やマイクロチップの装着、避妊・去勢手術などを呼びかけている。

朝日新聞
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