猫は足先も敏感 爪切り練習はゴロゴロごきげんな時に少しずつ
前回お伝えした歯ブラシブラッシングを大好きにすれば爪切りや歯磨きの練習に応用することもできます。爪切りをする際に一番大切なのは、猫の足を触って爪を押し出す行為に慣らすことです。そもそも猫の足先はとても敏感で、この練習をしておかなければ爪切りの際、足先を持っただけで嫌がって暴れだすでしょう。暴れる猫を無理やり押さえつけて爪切りをすると、思わず深爪をしてしまうことにもつながります。爪先は痛みにも敏感な部位なので、一度でも痛い思いさせてしまうと、二度と家で爪切りをさせてくれなくなってしまいます。
猫とはこれから十数年もの間一緒に生活するわけですから、お互いにストレスなくケアができるように根気よく慣らしましょう。ここでは前回お伝えした歯ブラシブラッシングを使った方法をご紹介します。
ステップ①
眠っているときに歯ブラシでブラッシングをする習慣を作ると、猫は気持ちよくこれを受け入れるようになります。片手でブラッシングしながら、もう一方の手でそっと体をなで、その延長で足を体幹に近い部位から足先にかけてなでながら触ってみましょう。問題なく触れたら少しずつ触る強さや時間を延ばしていきます。
ステップ②
足先を触ることに抵抗がなくなったら、パットの部分を押して爪を出す練習をします。まずは1本の指から少しずつ全部の指の爪を押し出すことができるようにします。
ステップ③
リラックスした状態で爪を押し出すことができるようになったら、いよいよ爪を切ってみましょう。欲張らずにほんの1㎜ぐらい切るところからはじめてください。1本の爪先だけ切ってすぐ歯ブラシブラッシングをしてスイッチオフの状態をキープします。
ステップ④
最終的には全部切れるようにするのが目標ですが、1日で全部切るのでなく、猫の機嫌が悪くなる前に、終わるように心がけてください。爪を切る幅は常に控えめを心がけ、間違っても深爪をしないように注意しましょう。
失敗しない爪切りの鉄則は前述の準備トレーニングを十分行ってからやることです。足先を触られることに慣らしていなければ、爪切りはすべきではありません。またこのような練習はすべて猫がスイッチオフの時(寝てゴロゴロ言っているような時)に行いましょう。なおかつ猫が機嫌が良い状況の間に終わるようにします。たとえ1本しか切れなくてもスイッチがオン(ゴロゴロ言わなくなったり、立ち上がろうとするなど)になったら爪切りはやめ、歯ブラシブラッシングなどで機嫌を直して終わりにしてください。絶対に無理やりしないことが大切です。無理やりすればするほど猫の抵抗が強くなり、どんどんやりにくくなります。もし練習していて昨日より今日、今日より明日の方がやりにくくなっているのであればやり方が悪いと考え、続けずにやり方を見直してみましょう。この方法がうまくいかない場合は、好物を食べさせながら足を触ることに慣らすことから始めてみるのもお勧めです。
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