「心霊写真」にあらわれたピン おかげで減った夫の号泣
ピンが旅立ってから、私より夫のほうが泣いていた話は以前、書かせていただきました。
ピンと一緒にいた時間は私のほうが圧倒的に長く、「治療をしなければ余命3カ月」と獣医さんから告知を受けたときも私ひとり。その後の通院も全て私が付き添っていたこともあり、私はどこかで「やりきった」という気持ちになっていた。そしてとにかく、先にあんなに泣かれては、隣にいる私の涙は引っ込んでしまったのです。
ピンが旅立って1カ月ほどがたったときでしょうか。某番組の会議中、夫からLINEでメッセージと画像が届きました。
「すごいよ、ピンちゃん、写ってる」
というメッセージの次に届いた画像は、動物霊園に向かう日に、お世話になった「犬の佳族」さんや動物病院にあいさつに行ったときのものでした。ピンが大好きだったピンク色のクッションのベッドをクルマの後部座席に置き、ドアを開けてスマホで撮った画像を見ながら、指先でピンをチョンチョンとなでていたら画面が拡大された……と夫。
そして「ほら、ピンちゃん、写ってるでしょ?」というのです。会議を終え、自宅に戻ると、コーフンさめやらないカンジで、「ほら、見て!」と画像を拡大して見せる夫。
実は彼の実家の家族は全員、色々なものが見えてしまう人たちで、いわゆる霊感が強いのです。一方、私は全くそういう能力がなく、彼の母や妹が感じてしまって、頭痛や肩こりが起きる場所に行っても、私だけはスッキリしたまま(苦笑)ということがしばしばありました。
既に実家の母や妹家族にも画像を送っていた夫は、「みんな、すごいって言ってた」と大コーフン!!!
どれどれ、どこにピンが写っているのかな?と、元の画像を拡大してみてビックリ!
いつもは何も感じないし見えない私の目にも、ハッキリとピンの二つの目と、耳、ブラックタンの身体の色が見てとれました。
他の画像が何かの具合で合成されたようなことでもなく、何かが反射しているワケでもなく、ベッドに横たわったピンの亡きがらの奥に、こちらを見つめるピンが写っていたのです。
「あぁ、良かった。ピンも一緒にクルマに乗って動物霊園に行ったんだね。ピンは天国に行けたんだね。それに、『犬の佳族』さんや、先生たちへのごあいさつも一緒にできたんだね。えらいね、ピンは」
と、少しスッキリした顔で言う夫。信心深く、お参りなどを欠かさない彼なりの解釈ではありますが、以来、彼がピンの仏前で号泣する回数は少し減ったような気がします。
その写真は、多くの方々に見てもらいましたが、「見えない」「気のせいじゃない?」という人は皆無。
ピンは私たちにとって〝初めての子〟だったこともあり、写真がたくさん残っているのですが、この写真は、ある意味、もっとも思い出に残る一枚になっています。
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