日本製の動物ロボットに癒やし効果 米国の施設に普及
米国の高齢者福祉施設で、日本製ロボットが活躍している。産業技術総合研究所(茨城県)の柴田崇徳・上級主任研究員らが開発した癒やし系ロボット「パロ」のことだ。約10年前、日本で開発中に取材したことがあるが、米国でも広まりつつあるという。
アザラシの赤ちゃんに似せた、白くてフワフワの体に大きな黒い瞳。3月上旬に訪米した柴田さんと訪れたワシントン近郊の施設では、お年寄りが2体のパロに目を細めていた。犬や猫が苦手な人でもなじみやすく、アレルギーの心配もない。共通の話題作りに役立っているという。
ふれあうことで心が落ち着くセラピー効果などが認められ、米食品医薬品局(FDA)から「医療機器」に承認された。米政府の関心は高く、柴田さんは今回、ホワイトハウスにも招かれ、癒やし効果について講演した。
ロボットに対する文化的・宗教的な違いもあり、米国では日本ほど受け入れられないという見方もあった。だが、心配は無用だったようだ。訪れた施設では、「ベラ」と「フィービー」という米国風の名前をもらって、かわいがられていた。(小林哲)
(朝日新聞2015年3月31日掲載)
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