第７回「川島なお美動物愛護賞」授与式　坂上忍さんの登場に沸いた譲渡会

山田美保子

2023/10/10

　９月24日、「京橋エドグラン」（東京）にて、「第７回　川島なお美動物愛護賞　授与式」が行われました。

　2015年の同日、天に召された川島なお美さんのワインのコレクションをチャリティーオークションにかけて得たお金を基に、毎年、動物愛護に尽力してくださっている個人や団体に賞を差し上げています。

今年は譲渡会も開催

　主催は「エンジン01文化戦略会議」内にある「動物愛護委員会」。昨年度までは作詞家で音楽評論家の湯川れい子さんが委員長を務めてくださっていたのですが、今年度から、なお美さんの最愛のご主人・鎧塚俊彦さんにバトンタッチされました。

　就任直後から「譲渡会をやりたい」と希望されていた鎧塚さん。「もちろん僕たちはまだ自力ではできないので」と坂上忍さんの『さかがみ家』を含む４団体にご協力を仰ぎ、授与式の後、同じ「京橋エドグラン」の屋外スペースをお借りしての譲渡会が開催されたのです。

　授与式が終わって、恐る恐る譲渡会の会場をのぞいてみると、すでに黒山の人だかりが出来ているではありませんか！

　テナントに鎧塚さんの『トシヨロイヅカ』を始め、多くの飲食店が入っているのに、よく譲渡会の開催をOKしてくださったものだと「京橋エドグラン」さんには心より感謝したいと思います。

『さかがみ家』からは、『坂上どうぶつ王国』（フジテレビ系）でもおなじみの桑原みずきさんと古山憲太郎さんが参加してくださり、お二人を見つけてツーショット写真を撮る方の姿も多数ありました。

　すると「坂上さん、午後３時頃、来るって言っていましたよ」と桑原さんが教えてくださいました。動物愛護週間の期間は、坂上さんをはじめ、浅田美代子さんや杉本彩さんら、動物愛護に関わる著名人の皆さんは全国で開催されているイベントから引っ張りだこ。ですから坂上さんの登場はないものと諦めていたのです。

　果たして午後３時過ぎ、桑原さんの言葉どおり坂上忍さんが来場。各保護団体の皆さんや、来場者の皆さんがいっきに沸いたのが見て取れました。

坂上さんの登場に沸いた会場

　今回、「川島なお美動物愛護賞」で“ワンダフルパートニャーズ賞”を受賞した川上麻衣子さんと坂上さんが談笑したり、鎧塚さんが坂上さんに心からの御礼を言ったりしている間、坂上さんの後ろには長蛇の列が……。ツーショット写真の撮影希望者もさることながら、皆さんがそれぞれかかわっていらっしゃる愛護団体の現状や、お住まいの地域の動物愛護への取り組み方などについて、「坂上さん！聞いていただけますか？」というカンジで、まるで“陳情”のように訴えかけている方が大勢いらっしゃるのには驚いてしまいました。

　坂上さんは動物愛護のカリスマのようになられたのだなぁと思いました。それもそのはずですよね？　『坂上どうぶつ王国』でもわかるとおり、「さかがみ家」は自立する施設としてめきめき成長。もちろん日々、大変なことばかりだと思いますし、最初からうまくはいっていませんでした。

　実は今回、“ワンダフルパートニャーズ賞”は川上さん以外に「さかがみ家」に様々な指導を行ってこられた「おーあみ避難所」の大網直子さんも賞を受けてくださいました。その大網さんがしみじみ仰っていたのは、「『さかがみ家』が最初に行った譲渡会では、１匹も決まらなかった……」ということ。その様子も『坂上どうぶつ王国』でご覧になっていた方が多いかと思いますが、『さかがみ家』のスタートは本当に本当に厳しいものでした。

　でもそれから約１年半。坂上忍さんも『さかがみ家』も進化を続け、９月24日は４団体トータルで、実に40匹ものワンコやニャンコに“申し込み”があったのです。

　坂上さんがいつも言っているのは、多くの動物愛護団体の連携や、獣医師の皆さんのサポートを仰ぐこと。今回、対象にあたる「川島なお美賞」を受けてくださったのは約40年にわたり動物保護活動に携わってこられた獣医師の山口武雄さん。「ワンダフル・行政賞」を受けてくださったのは、岡山市保健所衛生課の丸山稔さんでした。