いつも元気なサビ猫あんず
いつも元気なサビ猫あんず

高齢でも元気な愛猫がドライフードを食べなくなった 原因を探ってみると…

 前回の連載では、12歳になるキジトラ猫「モモ」の体調不良についてお話しましたが、今回はモモと同じく12歳のサビ猫「あんず」についてのお話です。

食欲がないのは病気のせい?

 モモの食欲が落ち、心配になり動物病院へ連れて行ったところ、「肝臓の調子が悪い」との診断で、投薬による治療が始まりました。今ではモモは1日置きに粉末に砕いたお薬入りのフードをきちんと食べ、元気に過ごしております。

高齢猫
モモはすっかり高齢猫のたたずまい

 ベビーフェイスのモモですが、今やすっかり高齢猫。モモは数年前から見た目や動きなどから、“なんとなく老いているな~”という雰囲気がある一方、同い年のあんずはモモのような老猫の兆しは感じられません。人間に換算すると60代とはとても思えず、変わらずハツラツとしております。

 そんなあんずですが、先日“カリカリ”(ドライフード)をほとんど食べていない日がありました。あんずはウエットフードと、煮干しや鶏肉などの乾燥おやつが大好きな猫なので、カリカリは積極的に食べないこともあるにはあります。普段から私におやつをねだりつつ、おなかがすくと「ちっ、おなかにたまるカリカリもたべてやるか」といった具合になんだかんだでドライフードもしっかり食べています。

 しかし、その日はカリカリがほとんど減っていませんでした。これは、モモと同じようにどこか悪いのかも……。モモと同じく高齢なので、真っ先に体調不良を想像しました。

甘える猫
得意技は“猫めしや”

「明日にでも病院に行こうか…」

 そう考えながら布団に入り、考えを巡らせていると、ふと思い出したことがありました。あんずは食にうるさい猫なので、一定期間で“カリカリに飽きが来る”、と……。

 今のカリカリにしてから3~4か月なので、今までに比べたら飽きるのが早い気もしますが、試してみる価値はありそう……。とはいえ、次はどのカリカリにすれば良いのだろう。

 若い頃にドライフードを数十種類試して、「よく食べるもの」より「明らかに食べないもの」の方が多かったあんず。今回は、体調が悪いかどうかの判別を早めにしたいので、何種類もお試ししているヒマはありません。

 体調さえ良ければ確実に食べるものを出したい!ということで、今のカリカリにするまで数年モリモリ食べていたカリカリに戻してみることにしました。

 善は急げと、即起き上がり、以前のカリカリを大急ぎで配達してもらうよう注文。翌日の午後には到着予定です。

やっぱり食べた!

 そして翌朝、エサ場には前日のカリカリが半分残されていました。半分はモモが食べ、あんずはほとんど食べていないのでしょう。

鳴く猫
この顔でおやつを催促します。

 その反面、「ニャーニャー!!」と寝室前で大騒ぎしながらゴハンの催促をするあんず。

 カリカリにウエットフードをトッピングして出してやると、あっという間にウエットを食べてしまいましたが、やはりカリカリは食べません。

 そして午前中も昼も、あんずは「ニャーニャー」話しかけに来て、ことあるごとにおやつの催促。やっぱり、体調が悪いとは考えにくいな……。

 午後になり、待ちに待った以前のカリカリが配達されました。あんずは寝ていたので、夕方になってあんずがおやつの催促をしたときに、新たなカリカリにウエットフードを乗せて出してやりました。

 すると、まぁ食べる食べる。ウエットはもちろんカリカリも、もっりもり食べるあんず。

 やっぱり、カリカリに飽きてたんかい!

 安心したと同時に、あんずの食のこだわりを改めて感じたのでした。おなかが空いていても、美味しいものが食べたいんですね…。

ウエットフードにもこだわりアリ

 あんずは特にカリカリにこだわりを持っているので、体に良いものをあげたいと思って、“高齢猫用”とか“腎臓に配慮”などのカリカリを与えても、ほぼ食べてくれません。

 カリカリだけでなくウエットフードにもこだわりがあり、“下部尿路の健康維持”や“11歳以上の猫のため”のウエットフードをあげても、ニオイだけかいで全く食べないのです。

 猫の健康に配慮したウエットフードの中でも、“毛玉に配慮”なら食べるので、どうも全年齢用のフードなら文句はなく、高齢猫のためのフードが気に入らないようです。

2匹の猫
珍しく、キャットタワーに来たモモ。あんずは定位置

 見た目はどれも同じだし、私がニオイをかいでみても、その違いは全く分からないレベル……。一度舐めてみようかとも思いますが、きっとジャンクフードを食べ慣れた舌では分からないようなわずかな差なのでしょうね……。

 カリカリを元に戻して1週間。あんずは変わらず、もりもり食べています。おやつの催促も変わらずで、最近のお気に入りは鶏肉を乾燥させて、かつお節のように薄く削った状態のものです。

 今回あんずが食べなくなったのは、体調に問題があったわけではなさそうですが、あんずも高齢ではあります。常に健康には気を付けていきたいと思っています。

(次回は9月21日公開予定です)

【前の回】どうも愛猫に元気がない… 初めて行った動物病院で“名医”に出会えた!

安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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