都心に愛犬と泊まれるホテルがオープン 屋内ドッグランやグルーミングサービスも
ワンちゃんファーストなホテル「inumo(イヌモ)芝公園 by Villa Fontaine」が2月25日、東京都内に開業した。コンセプトは「愛犬のためのフルサービスホテル」。部屋で一緒に過ごせ、レストランで食事も楽しめる。東京観光をしたい地方や東京近郊の愛犬家にとって、うれしいホテルになりそうだ。
東京タワーが徒歩圏内の立地
ホテルは、JR浜松町駅から徒歩8分の港区芝公園1丁目にある。そばには大本山増上寺があり、東京タワーにもほど近い。
所有・運営するのは、住友不動産ヴィラフォンテーヌ。東京と関西に都市型ホテル「ヴィラフォンテーヌ」、京都と伊豆高原にリゾート型ホテル「ヴィラージュ」を展開している。
inumo芝公園は、もともとあったホテルを同社が買い取り、リニューアルした。ビジネスホテルの部屋は16~17㎡が多いが、ここはどの部屋も30㎡ある。何か新しいことができないか、社内でアイデアを公募し、愛犬と泊まれるホテルの案を採用した。
代表取締役の桝井俊幸さんは「愛犬と泊まれるホテルは、伊豆高原で15年前から運営しています。inumo芝公園は、その経験を生かしました。都心には他に例のない、新たなる挑戦と考えています」。
「都心にも愛犬と泊まれるホテルを」
提案したのは、ホテルのイベントを担当する宴会課の課長、元木宏昭さん(49歳)。案が採用されると、開発プロジェクトのリーダーを任された。
元木さんは妻と大学生の長男、高校生の長女、そして2歳4カ月の愛犬と暮らす。名前は「レオン」。陽気な性格のオス犬で、食いしん坊なのだという。
1年ほど前、伊豆にあるリゾートホテルにレオンを連れて宿泊した。「感動しました。でも、リゾート地には愛犬と泊まれるホテルがあるのに、なぜ都心にはないのだろう。ニッチな市場だけれど、きっと需要はあるはず。そんな思いが提案のきっかけです」
リード付きで共用部も愛犬と一緒に
では、さっそく館内を見ていこう。建物は地上9階、地下1階建て。客室は70ある。スタッフには犬好きをそろえた。館内はリードをつけていれば、共用部分も歩き回れる。床には犬の足にやさしく、そそうをしても拭き取りやすい塩ビシートを使用。インテリアは犬の目線に配慮し、低いものをそろえた。
部屋はツイン、キング、トリプルなど5タイプがある。「ワンBEDフォース」は、ベッド4台をつなげた部屋だ。ベッドの上で愛犬とくつろぐことができる。ベッドにはすべて、海洋ゴミなどの再生プラスチックを使った掛け布団を採用している。
「inumoルーム」はソファベッドを置くことで、床のスペースを広く取った。ひと見知りなワンちゃんを部屋で走らせて遊ばせられる。就寝する際は、スタッフがベッドメイキングしてくれるから安心だ。
地下には屋内ドッグランも
地下1階には都内最大級という屋内ドッグランがあり、リードなしで遊ばせられる。もとは従業員用の食堂だったため、広いスペースを確保できた。
隣のトリミングサロンでは、無料でシャンプー、爪切り、耳掃除などを含むグルーミングのサービスを受けられる。有料だが、トリミングのサービスもある。
食事は1階のイタリアンレストランで、愛犬と一緒に楽しめる。ワンちゃん用のメニューも充実。テーブルの下にはリードをかけられるフックがついている。
東京での観光はペットを連れていけない場所も多い。そんなときは、一時預かりサービスを利用して外出すればいい。
宿泊料金は2名1室、2匹までだと、朝食付きで4万円後半から5万円後半。ドッグラン、グルーミング、一時預かりサービスの利用料も込みだ。
元木さんは、しみじみ言う。「長年、ホテル業界に携わってきましたが、まさか大好きなワンちゃんに喜んでもらえるサービスを提供できる日が来るとは思っていませんでした。とても幸せです」
問い合わせや予約は、inumo芝公園の公式サイトへ。
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