話題の猫語翻訳アプリを使ってみた 愛猫に猫語翻訳で愛を伝えるも、遠巻きに「じー」
猫や犬と暮らす飼い主のみなさまは、「猫や犬の言葉を翻訳してくれるアプリ」を試したことはあるでしょうか?私はつい先日、初めて存在を知りました。
ニャ〇リンガルという猫の言葉を翻訳してくれるおもちゃを買うべきか本気で悩んだ経験もあった私。無料で試せるアプリとあれば、試すしかない! すぐにダウンロードしました。
早速、モモに試すも「クンクン…」
猫の言葉を日本語に翻訳するには、アプリを開き、画面のボタンを長押しして録音することが必要でした。
早速やってみたい!と思ったとき、ふと視線を感じて振り返ると、キジトラ猫のモモがたたずんでいました。いいところに!
「モモちゃん、さあ鳴いてごらん」
「……(クンクン)」
モモは、差し向けられたスマホをクンクンとにおって、ゴロゴロと喉を鳴らすばかり。そういえば、モモってそもそもあまり鳴かない大人しい猫だった。モモが鳴くと言えば、寂しい気持ちになった夜に、たまに「にゃご~ん」と鳴くぐらいで、昼間は無口なんです。
さすがに翻訳機も「クンクン」「ゴロゴロ」という鼻息やら喉から発するような音を翻訳してくれることはなく、「音声が小さすぎて翻訳できません」と表示されるのみでした。
まぁ、ここまでは想定内です。あんずの寝起き待ちをすることにしました。あんずは寝起きに必ずオヤツをねだりに来るので、そのときの「要求鳴き」なら間違いなく録音できるはず。
あんずに猫語で話しかけてみた!
そして3時間後。あんずが起きてきて「にゃ~」とかわいく鳴きました。待ってました!あんずちゃん!
「にゃ~にゃ~」
「あんずちゃん、ちょっとだけ失礼しますよ」
と、スマホに表示されたボタンを長押しして録音。すると、モモの“ゴロゴロ”のとき同様、「音が小さすぎて録音できません」の表示が。
えー充分鳴いているんだけどな……。スマホの感度が悪いのかな? ボタンから手を離すと録音が終了してしまうので、押し続ける必要がありました。もう一度やり直すと、あんずもスマホをクンクンにおい始めてしまい、声が出ていません。
「フンフンフンフン……ゴロゴロ……」
あんたもかいっ! その後、また鳴き始めたので録音を試すも、「音が小さすぎて……」の表示。
この時のあんずの気持ちは、翻訳せずともオヤツを待っていることには間違いありません。なんだか、あんずに申し訳ない気持ちになってきました。
もうやめよう……そう思ったとき、同じ画面に「人の言葉を録音して、猫の言葉(猫の鳴き声)に翻訳するボタン」もあることを思い出しました。
とりあえず私の言葉をあんずに伝えて、今回は終わりにしよう。と、私の声を録音してみました。
「あんちゃん、大好きだよ」
するとまた、「音が小さすぎて……」の表示が。飼い主までも。確かに、少し照れて小声になってしまったかも。
「あんちゃん! 大好きだよーあんちゃん、あんちゃん!」
録音ボタンを長押ししていた手を離すと、スマホからけたたましい猫の鳴き声が聞こえてきました。
「にゃごーん! にゃごぉ~~ん!!」
そのときのあんずの気持ちは「そうか、飼い主は私のことが大好きなのね。翻訳してくれてわかったわ。ありがとう」。
……なんて理解するはずもないことは、使ってみなくても、分かったはずなのに……。
実際のあんずは、突然の鳴き声に驚いて「どこに猫がいるの?」とキョロキョロ。よその猫と接する機会もないため、突然猫の声がしたら怖いに違いありません。
「ごめんよ、あんず~」
オヤツを欲しがっていたはずのあんずは、鳴くのをやめて後ずさりし、1メートル離れたところから、じっと私を見つめました。
「ひぃ~ごめんよ、あんずぅ……」
その後、2メートル離れた猫ベッドへ移動し、またこちらをじっと見つめていましたが、毛づくろいして眠ってしまいました。
あんずは、翻訳機の声を聞いたあと、オヤツも食べずにまた昼寝してしまったんです。人間の言葉を翻訳する機能は、二度と使うまいと誓った私です。
「今日は楽しいです!」
夕方になり、またあんずが起きてきて、オヤツをねだりに来ました。諦めずにまた録音してみると、今度は何度目かに成功! 画面にはこんな文字が表示されていました。
「今日は楽しいです!」
ん? オヤツをねだっているはずだけど、そんな時も楽しいってことなのか。うんうん。と思いながら、あんずにオヤツを与えましたが……。
改めて考えてみると、さっきはよその猫の声に怯えていたし、「“今日は”楽しい」とは総括できないのでは……。でも、猫だから、寝て起きたらもう翌日みたいなものなのかもしれないから、「今日は楽しい」気分なのかな。
そんな複雑なことは考えずに、猫の鳴き声からわかる感情を大きく分けて、「不機嫌ではない=楽しい」ってことなのかもしれません。英語→日本語の翻訳アプリですら、そこまで万能ではないですしね。
オヤツをねだっているとき、少なくとも機嫌がいいことが分かって安心しました。今後も、試していきたいと思います!
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