猫と子どもの仲良し映像にあこがれて 猫を“ごっご遊び”に巻き込んでみたが……

 先日、芸人さんたちがそれぞれの愛猫を紹介するバラエティ番組を見ました。そこでは、芸人さんのお子さんである赤ちゃんが、愛猫を押したり引っ張ったり、心配になるくらいちょっかいをかけているのに、猫が怒らないことはもちろん、逃げることもなく、「やれやれ……」というようなあたたかい表情で赤ちゃんを見守っている映像を紹介していました。

子どもが苦手な愛猫の気持ちもわかる

「はぁ……いいよなぁ」

 思わず、ため息交じりにそんな言葉が出る私。その映像のような猫と子どもの関係性は大変微笑ましく、SNSなどでもよく見かけるかもしれません。しかし、我が家では一度も見たことがありません。

 その猫ちゃんは長毛種で、芸人さんたちが言うには、大人しい長毛種だからこそ、赤ちゃんに対してこんな対応をする、というようなことを話していました。我が家の猫らとは性格が違うと分かっていますが、やっぱり少しだけうらやましいのです。

「自由気ままなはずの猫が、赤ちゃんだから仕方ないと、されるがままにしている」

 そんな微笑ましさがあるわけですが、我が家の猫らには「赤ちゃんだから、子どもだから仕方ない」といった様子はまったくありません。

さび猫「あんず」
「ねこめしや」状態のあんず

 猫らの気持ちを代弁するなら、こんな感じでしょうか。

「赤ちゃんだろうが子どもだろうが、急に近づいてきたり、おもちゃを押し付けてきたり、奇声を発したりするのは困るのよね」

 確かにそうだよね~と、猫らの気持ちもよく理解できます。

猫と子の微笑ましい瞬間は?

 娘は、かつては猫と仲良くなろうとオヤツをあげたり、猫用おもちゃを振り回して遊ぼうとしたり、1~2歳児なりの努力をしていましたが、その努力の甲斐なく、距離は縮まらないまま。一向に振り向いてくれない猫らを前に、私も諦め気味なので、娘が諦めるのも無理はありません。

さび猫「あんず」と子供
あんずにおやつをあげる娘

 最近の猫と2歳児の関係は、狭い賃貸マンションで同居しているにもかかわらず、最近はほぼ関わらないという悲しい日常です。お互い、避けているわけでもないけれど、一緒に生活しながらも、接触はないという……。

 我が子と猫が今まで過ごしてきた3年弱の間で、微笑ましい光景って何だろう……

1.子どもが赤ちゃんの頃(ハイハイ前)、眠っているときにニオイを嗅ぎに来て、そばでたたずむキジトラ猫のモモ

2.子どもが歳の頃、猫用オモチャを振り回すと、少しだけ遊んだサビ猫あんず

3.子どもが手に持った猫用煮干しにつられて、あんずが寄ってきて、パクついているそばで子どもが見守る

4.猫らがまったり休んでいるときに、子どもがそっと毛を触る(30秒以上触ると逃げるので、短時間限定)

 これぐらいでしょうか。しかし、猫も娘を嫌っているわけでもないと思うのです。

 猫が寝ている近くで娘が遊んでいても逃げないし、そっと近づいて触るだけなら、許してくれます。

キジトラ猫モモと子供
このくらいの距離なら許してくれるモモ

猫を“ごっこ遊び”に巻き込む

 猫らが先輩なわけだし、子どもと仲良くするかどうかは、猫が決めればいい!と、気長に構えていたのがかえってよくなかったのか……とも思うのですが、かといって、今以上に仲良くなる手立てがもうない……。

 いや、まだ諦めてはいけません。近頃、2歳の子どもは“ごっこ遊び”にハマっているので、それに猫を巻き込むことを考えました。

 “恐竜が街にやってきて暴れていたが、何とかして恐竜をジャングルに帰す”という謎設定が好きなので、猫のあんずを恐竜に見立てて、ごっご遊びに巻き込んでみました。

 あんずがテーブルの下で休んでいるところを娘に見せて、「猫ちゃん恐竜がやってきたよ」など言うと、娘は大喜び。「猫ちゃん恐竜だぁ~優しいかなぁ、怖いかなぁ」など言いながら、持っている人形でのごっこを続けます。

 あんずが“恐竜”の役割になったところで、娘はあんずとの距離感を理解しているのか、あんずに向かって何か叫ぶでもなく、触れるでもなく、ただそこにいてくれるだけの役目を与えて、ごっこを続けていました。

 一方、あんずは、自分が知らず知らずのうちに役をあてられたことが分かるのか、「なんじゃい」というような座ったような目をした表情でたたずみ、少しの間は付き合ってくれます。

 しかし、せいぜい3分くらいでその場をゆっくりと離れ、「やれやれ」といった様子で寝床に行ってしまいます。

さび猫「あんず」
キャットタワーに逃げるあんず

「あんず、付き合ってくれてありがとうね~」

 という私の言葉に、しっぽでわずかに反応しているようにも見えました。

 我が家の猫の「やれやれ」と、子どもと距離の近い猫の「やれやれ」は、随分違いがありますが、我が家なりの楽しみ方があるので、これでよしとしております。

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安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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