川島なお美さんの思いと共に 今改めて広めたい、犬猫を「飼いとげよう」という言葉

ミニチュアピンシャー「マル」
一番最近家族になった元繁殖犬「マル」近影

 527日の「朝日新聞」夕刊。「三谷幸喜のありふれた生活」で三谷さんが書かれていたのは田村正和さんについてでした。見出しは「『古畑』は生き続けます」。『古畑任三郎』(フジテレビ系)の脚本を担当していらした三谷さんならではのエピソードと「古畑」への想いの数々が綴られていました。

 でも、三谷さんのコラムより先に目に留まったのは、隣の「一語一会」。今回の“一語”は「飼いとげよう」でした。

 なぜ目に留まったのか。それは、『エンジン01文化戦略会議』(幹事長・林真理子さん)の「動物愛護委員会」(委員長・湯川れい子さん)の末席で活動を続けさせていただいている私にとっても同委員会のメンバーにとっても大切な言葉が「飼いとげよう。」だったから。

「動物愛護に取り組んだ妻・川島なお美さんからの言葉」「限界あっても できることを」という小見出しで、パティシエの鎧塚俊彦さんに、おなじみ、太田匡彦記者がインタビューしてくださっていたのです。

 あぁ、トシさん(『エンジン01』のメンバーは鎧塚さんをこう呼んでいます)が、なお美さんや「川島なお美動物愛護基金」について話してくださっている……。ありがたく思うと同時に、20159月に旅立たれたなお美さんのことを御命日に近い「動物愛護週間」の頃にしか取り上げない自分を恥じました。

自分にできることの“限り”に直面

 生前、なお美さんが各地のセミナーや署名活動の場などで言い続け、我々「動物愛護委員会」がポスターやチラシのコピーとして使い続けている大切な“一語”が「飼いとげよう」というスローガンです。

 モデルは川島なお美さんとミニチュアダックスフンドのシナモンちゃんとココナツちゃん。キャップとパーカーというラフなファッションで、シナちゃん、ココちゃんを胸に抱き、海を見つめる美しい写真の脇に記されているのが「飼いとげよう」です。

 なお美さんはノーギャラで引き受けてくださり、このチラシやポスターは、現在もトシさんや所属事務所さんのご厚意で、継続して使わせていただいています。

川島なお美さんのポスター
こちらが川島なお美さんのポスター

 すべての飼い主が責任をもって犬や猫を最期まで飼えば殺処分がゼロに向かっていく……。なお美さんが導き出したこのメッセージは定着しつつあるという実感がありました。いや、逆方向に引き戻されそうになることも多々あるのですが、少しずつでも人々に届いていると信じながら愛護活動を続けてきました。

 ですが、この1年、新たに犬や猫を迎えるも「やっぱりダメ」「無理」と短期間で手放す方についてのニュースを何度目にしたことでしょうか。ご存知のように、StayHomeで「犬や猫を」と思った方の中に、手放す方が多くいらしたのです。

 自分にできることの“限り”に直面していました。

 そんな中、「限界あっても できることを」というトシさんからのメッセージに心から救われました。さらに、「女房は何事にも一生懸命な一方で、問題に対するスタンスは、わりとおおらかなところがあり」というトシさんの“なお美さん評”には、「その通り。まさしく、そういう方だった」と笑みが浮かんだほどです。

「微力でも無力ではない」を心の支えに

 川島なお美さんと私は“ママ友”でした。二人とも子供はいません。犬のママ友です。

 芸能界でも有名な愛犬家として知られていたなお美さんがシナモンちゃんを飼い始めたのと、私がピンと出会ったのが、ほぼ同時期だったことで、会えば必ず“犬トーク”に花が咲きました。

 なお美さんのチャーミングなエピソードとして、いつも皆さんにお伝えするのは、シナモンちゃんのお腹にココナツちゃんがいたときの胎内の“エコー写真”と“腹帯”。エコー写真はもちろんシナモンちゃんのものでしたが、なんと、なお美さんはシナモンちゃんの臨月の頃、ご自分で腹帯を巻いていたのです。

「何事にも一生懸命」ななお美さんは、「誰か」のためにも一生懸命でした。その証拠に、ピンが悪性リンパ腫で旅立つ最期の12カ月、「これ、やってる?」「あれ、知ってる?」とピンのためになることを調べてきてくださり、サプリメントをくださったりしたことも。数え切れないほどの多くの情報と深い愛情でピンと私の闘病を支えてくださいました。

「動物愛護委員会」が行っていた各地の活動も、先頭に立ってくださっていたのは、なお美さんでした。動物愛護法改正のための署名活動は、なお美さんが真ん中にいて誰よりも大きな声をあげてくださるだけで、多くの方が足を止め、耳を傾け、署名してくれました。

 圧倒的な華やかさと、チャーミングな笑顔。誰より力強いメッセージを発信し続けるのに、集まってくださった方たち、お一人お一人の目を見ながら気さくに話しかけ、“愛犬トーク”を繰り広げてこられたなお美さん。ご自身が病と闘っていることを周囲には告げず、それでも動物愛護に尽力し続けていらしたのです。

ミニチュア・ピンシャー2匹
マル(左)とハンター

 今年も「動物愛護委員会」では、「川島なお美動物愛護基金」から団体や個人の皆さまを表彰させていただくイベントを動物愛護週間に開催させていただくことが決まりました。

 思えば、保護犬のハンターやマルとの出会いも、なお美さんと共に「動物愛護委員会」で活動してこなければ、「なかった」こと。

 トシさんの記事で気持ちを新たに、そして「微力でも無力ではない」を心の支えに、「飼いとげよう」を広めていきます!

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山田美保子
1957年生まれ。青山学院大学卒業後、ラジオレポーターを経て、放送作家、コラムニストなどを務める。「踊る!さんま御殿!!」「ノンストップ!」などを構成。ほかに雑誌、新聞、WEBに連載多数。

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