常連さんにはニャーニャー甘えてスリスリ みんなを笑顔にする青果店の4代目看板猫

 京王新線・都営新宿線の幡ヶ谷・初台両駅からともに徒歩15分ほどの、住宅街の中にある「中屋青果店」。1950年から70年以上続く店に立つ、中川欣哉さんと奥様の晧子さんのそばには、4代目看板猫の三毛猫の千夏ちゃん(16歳♀)がいます。

(末尾に写真特集があります)

 先代ご夫婦があまり好きではなかったので猫は飼っていなかったそうですが、息子さんが小学生の頃に縁あって猫を飼うようになったとか。

「おばあちゃんも猫は苦手だったみたいだけれど、3代目のニャーだけは可愛がっていたみたい。あのコは雷が大嫌いで、ゴロゴロ音がすると走って戻っておばあちゃんの懐に入るの。それで可愛くてしょうがなくなったみたいね」と晧子さんは笑います。

三毛猫の千夏ちゃん
スリ~ッと人を招いています

 人なつこさでは千夏ちゃんも負けてはいません。常連のお客様が来るとニャーニャー鳴いて甘え、足に体をすりつけてご挨拶。中には毎日決まった時間に、千夏ちゃんにおやつをあげに来る方もいるとか。お店の前を通りかかかる人はみんな、千夏ちゃんを見つけて笑顔になっています。

 近所の幼稚園の子どもたちに多少手荒く扱われても、決して怒ることはない千夏ちゃんはまさに看板猫の鑑(かがみ)。欣哉さんは「千夏は食べ物につられるわけじゃないんだよな。好きな人に甘えるんだよな」とニコニコ。

秤に乗る三毛猫の千夏ちゃん
秤の上がお気に入り

「そういうお父さんだってもともと猫好きじゃないのよ」と晧子さんが言えば、「うちで飼えば可愛いもんだよ」と目尻を下げて返す欣哉さん。今は息子さんも一緒に切り盛りするお店には、とても和やかな空気が流れているのです。
(取材・平野敦子)

中屋青果店
住所:東京都渋谷区本町5-18-1
TEL:03-3377-0613
営業時間:月~土曜4:00~19:00
定休日:日曜・祝日

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