“さくら”は散っても、また“はる”は来る 溺愛したあの子の生まれ変わりと信じて迎えた子猫
「キジトラ白が恋しくて」
そう語る室井さんが保護猫の「はる」(2歳・オス)を迎え入れたのには、4カ月前に虹の橋を渡ったキジトラ白の猫「さくら」(享年11歳・メス)の存在がとても大きかったようです。
(前回のお話はこちら)
さくらは室井さんのご主人の転勤先での台湾にある、「極簡」という保護猫カフェから迎え入れた猫でした。生後間もなく保健所に収容されたというさくらは免疫力が弱く、ヘルペスなどの症状もあったため、日本から連れてきた「銀次郎」(サバ白・オス)に配慮しつつも、ベタベタで甘々に育てられました。日本に帰国して猫が4匹になった後も、就寝時は室井さんの隣を死守していたとか。
晩年のさくらはがんで体調を崩し、動物病院へ通うこともしばしば。通院はさくらにストレスがかかると、当時ネットで探しあてた往診専門の獣医師とは、今でもずっとお付き合いが続いているといいます。現在最年長で19歳になる「銀次郎」が1年半前に生死の境をさまよった際も、往診が大いにプラスに働いたそうで、この先生との出会いのきっかけを与えてくれたさくらに、室井さんは深く感謝しているそう。
ペットロスから救い出してくれた子猫
溺愛していたさくらがいなくなり、心にぽっかりと大きな穴が空いてしまったという室井さん。気づけばネットで同じようなキジトラ白柄の譲渡募集ページを読み漁っていたとか。
そんな中、さくらに似ている子猫を見つけ、住居のある神奈川県から東京都の譲渡会へ足を運ぶことに。目をつけていた生後4カ月の「はる」は、千葉県で他の2匹のきょうだいとともに保護された猫でした。実際に対面して、その雰囲気や見た目に惹かれるとともに、月齢から考え、4カ月前に亡くなったさくらの生まれ変わりなのかも?と思ったのも、迎えいれるきっかけになりました。
後日、トライアルを経て、正式譲渡が決定。また4匹体制に戻り、ペットロスから脱することができたのか、友人からも「室井さんの家が明るくなった」と言われたそうです。
新入り猫 男子には塩対応、女子にはウヒョー
新参者のはるはとても穏やかな性格で、先住猫に食ってかからないとか。他の猫たちもとくに手を出すこともなく、「また猫がやってきたのか」くらいの塩対応。男子4匹になった生活では、10歳の「こうさく」(マンチカン)が頭角をあらわし、室井さんとの添い寝担当に昇格。前まではベッドに上がろうものなら、さくらにボコボコにされていたというから、女子強し……。
前号でご紹介した「リンリン」(黒白・1歳半)がやってきて、また様相は一変したそうで、久々の女子との交流に、男子たちはウヒョー!と浮き足立っているとか。とくにロシアンブルーの「ぽんた」(12歳)はメロメロで、はるもリンリンという遊び相手ができて、うれしそうです。ああ、猫も人間の男子と同様、とっても単純な生き物なのですね。
一家の様子を見て、室井さんにとっても猫たちにとっても、この5匹の多頭生活には1匹も欠くことができないということが、ひしひしと伝わってきました。何より、19歳半の銀次郎を子猫から育て上げた室井さんの手腕にも脱帽です。
- 撮影テクニックの説明
- テクニック1&2【暖色系&寒色系】
シーンによって温かみのある暖色系とクールな印象の寒色系で撮り分けよう。同じ猫でも2度楽しめる。
テクニック3【出待ち】
構図を決めて、猫が出て来る位置を予測してひたすら待ち構える。ちなみに私は猫撮影時のシャッター音は「静かめ」に設定しています。
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