災害、事故…愛犬がケガ 万一のための備品と、飼い主の心構え
災害や事故など、犬のケガは思わぬときに起こります。日頃から必要な物を常備しておきましょう。災害時の非常持ち出しにも役立ちます。また、緊急時に適切な対応をとれるように、普段から複数の動物病院の連絡先を控えておき、どうやって運ぶかシミュレーションしておきましょう。(監修:若山正之獣医師、「まるごとわかる犬種大図鑑」より)
薬・材料・道具…愛犬のための常備品をチェック
イザというときに備え、ケガや病気のときに役立つ薬品や器具などを収納し、定期的に補充することはとても大切なことです。衛生材料は人間用の品を使用できますが、愛犬のぶんはきちんと別に用意しておくほうがベター。犬専用のコンパクトな救急箱を用意しておけば、災害の際にも手早く持ち出すことができます。
まずは、下のチェックリストを参考に、最低限度のグッズを揃えておきます。足りない品物をそろえる場合は、動物病院やペットショップに相談するとよいでしょう。
手元に救急グッズがなくても、手近なもので代用できることも覚えておくと助かります。たとえば骨折や脱臼などの疑いがあるときは、写真のように雑誌をギブスの代用にすることが可能です。
犬のイザという時に備えるチェックリスト
◇外用薬
消毒用アルコール/ヨードチンキ/外傷用消毒薬/軟膏/ワセリン/止血用粉剤/眼薬
◇内服薬
胃腸薬
◇器具
ハサミ/毛刈りハサミ/ピンセット/ツメ切り/犬用電子体温計/シリンジ(投薬用)/バリカン
◇衛生材料
ガーゼ/脱脂綿/伸縮包帯/三角巾/さらし/絆創膏/綿棒
◇その他
タオル大・中・小/セロテープ/ガムテープ(布)/輪ゴム/氷のう/毛布/タオルケット/使い捨てカイロ/ゴム手袋/ビニール手袋
犬が大ケガ、まず受け入れが可能か動物病院に確認
突発的な事故でケガをしたり、急病にかかったりした場合、まずは動物病院に電話をします。かかりつけの病院がすぐに対応できない場合もあるので、ふだんから動物病院の連絡先は複数控えておくようにしましょう。受け入れが可能であることを確認したら、下の方法を使って動物病院に運びます。
これらの方法をシミュレーションしておくだけで、イザというときにも落ち着いて対応できます。また、応急手当の方法も頭に入れておくとよいでしょう。どんなときもパニックにならずに対応することが大切です。
ケガした犬を動物病院へ運ぶ方法
ふだんはおとなしい犬でも、事故などでケガをしたときは興奮状態に陥ります。混乱して飼い主にかみつくこともあるので十分に注意しましょう。
◇中・大型犬はタオルを使って2人で運ぶ
中・大型犬の場合は、バスタオルの両端を引いて持ち、担架のようにして2人で運びます。犬の腰が折れないように、強く広げて持ちましょう。
◇小型犬なら、両腕で抱えて運ぶ
抱えられる大きさの犬の場合は、両腕を犬の下に回し、腕全体で支えるようにして犬を持ちます。犬を安心させるため、体を密着させながら声をかけましょう。
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- 「まるごとわかる犬種大図鑑」
- 監修:若山正之/写真:藤原尚太郎
発行:学研プラス
判型:A5、242ページ
定価:1500円+税
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