沖縄の希少ネズミ、捨て猫が捕食 琉球大などが調査

オキナワトゲネズミ

 沖縄本島に生息する絶滅危惧種のオキナワトゲネズミなどの希少種が、ネコに捕食されていることが、琉球大学や国立環境研究所などの研究チームによる調査でわかった。ネコのふんを分析して判明した。同チームは、ネコが本来いない地域であるため、人間が捨てたネコが希少種の存在を脅かしているとみている。

 オキナワトゲネズミは、本島北部の国頭(くにがみ)村の西銘岳(にしめだけ)周辺だけに生息し、2008年に30年ぶりに生きた個体が捕獲された。

沖縄本島北部の森の中に設置した自動カメラに写ったネコ

 本島北部には本来、ネコを含む肉食動物はいなかったが、人の捨て猫が野生化し、すみ着いているとされる。同チームはそういったネコが希少種に及ぼす影響を調べようと、17~18年に同村北部の森林内で採集したネコのふんの中に、動物の組織が含まれていないか調べた。

 その結果、西銘岳周辺で集めたふん28個の71%からトゲネズミの歯や毛が見つかった。国頭村北部全体で集めたふん36個でみても、61%からトゲネズミの毛などが見つかった。さらに、17%からは琉球列島固有種のケナガネズミ、3%からはヤンバルクイナの羽根が発見された。

 18年に村内で捕獲した1匹のネコのふんからは、オキナワトゲネズミ、ケナガネズミの毛や、絶滅危惧種の鳥ノグチゲラの羽根が同時に見つかる例もあった。

 調査した伊沢雅子・琉球大教授(動物生態学)は「野生化したノネコや、人からエサをもらったり、ごみをあさったりするノラネコが山に入り捕食していると考えられる」と指摘。ネコを捨てないことや去勢手術をするなど適正に飼うことを呼びかけている。
(竹野内崇宏)

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