笑顔を取り戻した姿を紹介 保護犬たちの写真展、保護団体が開催

展示作品の一つ「笑顔」(橋本慶志子さん提供)
展示作品の一つ「笑顔」(橋本慶志子さん提供)

 三重県伊賀市役所4階の市民ミニギャラリーで、地元の動物保護団体「わんらぶ」代表、橋本慶志子(よしこ)さん(19)企画の写真展「わんらぶの保護犬たち」が開かれている。作品には、一度は捨てられた犬たちが橋本さんらのケアで、笑顔を取り戻した姿が収められ、命の尊さを訴えかけている。27日正午まで。

犬を自宅で預かってケア

 橋本さんは、鈴鹿医療科学大保健衛生学部1年。2015年に母親の優さんと一緒に、一つ一つの命を愛するという意味を込めて、「わんらぶ」を設立した。学業に悩んでいたときに動物に癒やされた経験から、恩返ししたいという思いもあったという。

 今では保健所などから犬を自宅に預かり、動物病院と連携しながら、医療や心のケアをする。飼い主やブリーダーが放棄したり、飼い主が亡くなったりするほか、多頭飼育崩壊で苦難にあえぐ犬は多い。虐げられた環境から攻撃的になり、暴れておりを壊すケースもある。このため徐々に信頼関係を築く。そして、新しい飼い主を探す。常時10~20匹を保護し、目標は飼育放棄ゼロという。

写真展「わんらぶの保護犬たち」を企画した橋本慶志子さん
写真展「わんらぶの保護犬たち」を企画した橋本慶志子さん

「保護犬のイメージ、明るくしたかった」

 写真展の作品25点を飾るのは、トイプードルやチワワ、シュナウザーなどの犬たちだ。寄り添って笑顔を見せる2匹、子どもとのふれあい、自信に満ちたまなざし――。橋本さんが主に自宅の庭で保護した犬たちを一眼レフで撮影した。

 橋本さんは「汚い、かむという保護犬のイメージを明るくしたかった」と強調する。そして、「幸せに犬生に幕を下ろしてほしい。責任を持って最期を見送る気持ちがないなら飼わない選択をするのも愛情です」と訴える。

 活動費や支援者も募っている。問い合わせはわんらぶ(080・3135・8343)。
(藤井匠)

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