嘱託警察犬の審査会、パグも初参加 「人捜しに役立てたい」

審査会を前に、臭気選別の練習を行う犬
審査会を前に、臭気選別の練習を行う犬

 事件の捜査や行方不明者の捜索で活躍する県警の嘱託警察犬を選ぶ審査会が、大野町(岐阜県)の大野揖斐川パークであった。民間で飼育・訓練されている犬31頭と指導手11人が参加。結果は来年3月に発表され、4月から各警察署の嘱託警察犬として出動する。

 審査では、行方不明者などのにおいをたどる「足跡追及」と、被疑者のにおいを覚えて証拠品などをかぎ分ける「臭気選別」の2種目が行われた。臭気選別では人のにおいのついた布を犬にかがせ、数メートル離れた場所にある五つの布の中から、同じにおいのものを選ぶ。足跡追及に比べ難易度が高く、昨年の審査会で合格した犬はいなかった。

 警察犬はシェパードやラブラドルレトリバーなど大型犬が主流だが、今年の審査会には初めてパグが参加。日本警察犬協会で訓練士の資格を持つ向山美咲さん(43)は「なかなか天才的な子なので、ぜひ合格させたい」と意気込み、参加を決意した。審査直前も何度も入念に練習。「住んでいる中津川市は高齢の行方不明者も多い地域。人捜しに役立てたい」と話した。

審査会で五つの布の臭いをかぎ分ける犬
審査会で五つの布の臭いをかぎ分ける犬

嘱託警察犬の出動、10年前に比べ約3倍に

 県内でも警察犬の必要性は年々高まっている。県警鑑識課によると、昨年、嘱託警察犬が出動したのは過去最高の147件。54件だった2009年の約3倍にまで増えた。鑑識課は、「山林など人間では発見できない場所の捜索などに役立っている」としている。

 最も活用されているのが行方不明者の捜索だ。昨年は出動件数の9割以上にあたる136件を占めた。うち、60代以上が約90人と6割を超えることから、高齢化が進む県内では、今後、さらに必要性が高まることが予想される。

岐阜県警の嘱託警察犬活用状況の推移
岐阜県警の嘱託警察犬活用状況の推移

 一方で、岐阜県警には県警が飼育・訓練する警察犬がいない。嘱託警察犬が県警に導入された1966年以降、民間が飼育・訓練する犬に出動を依頼してきた。

 警察犬の出動が必要な場合は、管轄の署が指導手に依頼し、嘱託警察犬を連れてくることになる。鑑識課は「深夜や早朝の依頼だと対応してもらえないこともある。山の崖での捜索など、危険が伴う場所でもどこまでお願いできるかが課題だ」。今後の「直轄犬」の導入も検討しているという。
(松山紫乃)

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