犬や猫の殺処分を減らそう 小学生が街頭で募金を呼びかけ
犬や猫が殺処分される現状から生命の大切さを考える「いのちの学習」に取り組む大阪府池田市立石橋南小学校=同市石橋4丁目=の児童らが今夏、街頭で募金活動をしている。あわせて、子猫の個体識別ができる小物作りも進めている。
阪急石橋駅の西口付近に1日、児童ら11人が二手に分かれて並んだ。「自分たちにできることは小さなことかもしれない。でも、この一歩が『いのち』を救うことにつながったら……」と、思いを記した貼り紙を掲げ、道行く人々に約1時間、募金を呼びかけた。
いのちの学習は、同校や2001年に児童殺傷事件があった大阪教育大付属池田小で教員を務め、いまは奈良学園大学で専任講師を務める西江なお子さんが提案し、昨年11月に開講した。殺処分を描いたドキュメンタリー映画を鑑賞し、犬や猫を救う活動を続けるNPO法人の代表に話を聞いた。
今回は夏休み期間中、課外活動として5年生延べ36人が西江さんや同大学ゼミ生らの支援を受け、3回に分けて街頭に立つ予定だ。
あわせて児童らは、総合的学習と家庭科の時間に、子猫の首輪に使える「シュシュ」(髪留め)を手作りしている。個体識別用に、名前の記入欄をつけた。ペット店で売られる犬や猫に個体を識別するマイクロチップの装着が3年後に義務づけられるのを前に、子猫への負担がより少ない方法を広めるのが狙いという。1千個を目標にし、約400個を仕上げた。集まった募金とともに、学習で協力を受けたNPO法人に託す。
1日の募金活動に参加した小西麟(りん)さん(10)は「意外に協力してくれる人が多くてほっとしています。犬や猫が少しでも助かることにつながれば」と話した。
(編集委員・永井靖二)
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