グラウンドにすみ着いた野良猫 甲子園球児を癒やしで応援
夏の甲子園に出場する聖光学院野球部のグラウンドに、1匹の猫がすみ着いている。茶色と白のまだらの野良猫に、選手たちがつけた名前は「にゃーご」。厳しい練習を続ける選手たちにとって、日々の癒やしになっている。
福島大会13連覇を決めた2日後の先月30日、福島県桑折町のグラウンドには、選手たちの元気な声が響いていた。気温が30度を超す中、甲子園に向けて、気を引き締める。
「あー暑い暑い」。練習の合間、選手たちがグラウンド横の水道に走ってきた。水道の脇で選手たちと並び、茶わんに入った水をおいしそうに飲む1匹の猫がいた。にゃーごだ。
「かわいいやつやな。よしよし」。選手たちが首をなでると、にゃーごも慣れた様子でゴロンと横になった。
名前をつけたのは、準々決勝でスライダーを駆使して好投した佐藤楓真君(3年)。「鳴き声がにゃーごって感じなので」
にゃーごが初めて姿を見せたのは、昨年11月ごろ。バックネットの後ろにある自動販売機の上で、暖を取っていたという。初めは警戒し、夜しか姿を見せなかった。選手たちが近くのスーパーでキャットフードを買って与えると、次第に慣れてきたのか、今では昼でも姿を見せるという。
選手たちは1日朝、甲子園に向けて出発した。「こいつ、自由なやつなんで。しばらく留守にしても大丈夫なんす」と笑うのは控えの佐藤義敏君(3年)。これから甲子園での本番が始まるが、そんなことは関係ない。今日もにゃーごはグラウンドで寝そべっている。
(小手川太朗)
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