母娘で猫アレルギー発症 泣く泣く手放された猫と犬、別の家に
犬や猫を飼ってから、アレルギー症状が出て、手放さざるを得なくなるケースもある。元飼い主が泣く泣く手放した猫と犬は、2匹一緒に新しい家に引き取られた。
ブリーダーが手放した猫
倉光さん宅には、すでに小型のミックス犬と保護犬のゴールデンレトリーバーの2匹がいた。「猫を飼いたい」という息子の望みで、ネットで譲渡希望の猫を探していた。
ただ、猫を飼うのは初めて。そのためペットとして飼われていた猫を、と考えていた。そこで惹かれたのが、「ジャル」だった。元飼い主が「里親募集サイト」に掲載していたのだ。
ジャルは、元々ブリーダーが手放した猫だったという。マンチカンとセルカーレックスという純血種をかけ合わせた「ラムキン」という“ブランド猫”なのだが、ブリーダーから「片目がおかしくて、売り物にならない」と手放された。売り物にする以上、一点のくもりがあってもならないというのだった。
ジャルの元飼い主は、ブリーダーからジャルを譲り受け、続いて、別の人からマルチーズの「フェタ」も引き取った。ジャルとフェタ、そして、2匹との楽しい暮らしが始まるはずだった。しかし、娘がひどい猫アレルギーを発症し、母親にもアレルギー症状が出たため、やむなく譲渡することにしたのだという。
「犬も一緒に」
倉光さんが、猫のジャルを譲渡してもらおうと連絡すると、「猫をもらってくれるのなら、猫と犬、2匹一緒にいかがですか」と提案された。食が細いという、やせたマルチーズだった。娘の猫アレルギーがひどかったので、ジャルから先に里親を募集したが、他の動物アレルギーもあったので、犬も手放すことにしたのだそうだ。
「うちには、すでに2匹の犬がいたので、猫1匹は譲渡してもらうにしても、さすがにこれ以上動物は増やせない、犬は引き取れないと思ったのですが、何度も家族で話し合って、結局、2匹とも譲渡してもらうことにしました」
号泣する元飼い主
そうして倉光家に、猫のジャルとマルチーズのフェタがやって来た。コンビニの前で待ち合わせて引き渡す時、元飼い主の父母と3人の娘は号泣したという。
猫のジャルは最初こそは警戒していたが、すぐに先住犬のゴールデンレトリーバーの横で添い寝するようになったという。
マルチーズのフェタは、すぐに“ここが俺の居場所”とでもいうように、ソファに寝転んだ。
「ただ散歩をしたことがないようで、リードを付けるのも大変でした。最初は抱っこして外の世界に慣らしたのですが、だんだん散歩ができるようになり、動き出したら食欲が出てきて、体重も増えました」
こうして倉光家では、3匹の犬と1匹の猫と一緒の生活が始まった。動物同士の相性も良く、賑やかに暮らしている。ジャルとフェタをかわいがっていた元飼い主とは、今でも連絡を取り合い、2匹の様子を伝えているという。
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