子どもにも分かる犬との暮らし方 リアルに学べるまんが図鑑
犬を飼ってみたい。でも、どうやってしつけや散歩をして、仲良くなっていくの? 子どもの疑問に優しく答えながら、犬の世話の分担や命を預かる責任など大事なテーマにも触れていく、まんが図鑑『犬がおうちにやってきた!』が学研プラスから発売された。
(末尾に写真特集があります)
小学4年生の女の子ヒナは、トイ・プードル「イチゴ」と出会い、念願の犬との暮らしを始めることになった。でも、ヒナが人用のクッキーをあげそうになったり、「イチゴ」が甘噛みしたりムダ吠えをしたり、戸惑うシーンが続出……。
犬を実際に飼うと、楽しさばかりでなく、困り事や心配事もある。本書では家庭犬しつけインストラクターの井原亮さん(SKYWAN! DOG SCHOOL代表)を監修に迎え、犬との豊かな生活を実現するためのさまざまなルールやコツなどを、わかりやすく、マンガと写真で“家族みんな”に向けて解説する。
本は「犬といっしょに暮らしたい!」「毎日きちんとお世話をしよう!」「しつけ&トレーニングって?」「犬ともっと仲よくなろう!」「犬の気持ちを知ろう!」の全5章。ページをめくるごとに、子どもが犬のことをどんどん知っていく構成だ。
「犬といっしょに暮らしたい!」の章では、人気犬種図鑑(写真)や、犬をむかえる前の心がまえ、寿命、健康状態、迎える前の準備、接し方の基本などからなる。
たとえば犬の平均寿命は約15年前後。あっという間に育ち、小型・中型犬は1年で人間の17歳に。10年を超えるとすでにシニアだ。人とは違う成長サイクルを知ることが、「ずっと生涯飼えるかな」という問いかけにもなる。
家族のなかで「役割」を決めておくことも大切だ。散歩係、そうじ係。食事を用意する係など、犬を迎える前にあらかじめ決めることが、責任感にもつながる。
「しつけ&トレーニングって?」の章では、ストレスなく犬が穏やかに暮らすための方法が記される。ポイントは、たくさんほめること、くり返し練習すること、飼い主がルールを守ること。家族の考えがバラバラだと犬も混乱してしまう。叱られるより、ほめられた方がうれしいのは、子どもも犬も同じだ。
アイコンタクト、オスワリ、フセ、オイデ、マテ、ハウスの6つの基本トレーニングは困った行動の予防に役立つほか、犬を事故やトラブルからも守ることにもつながる。ほめながら家族みんなでチャレンジしたい。
図鑑を制作の背景を、学研プラス・小中学生事業部の澄田典子さんに聞いた。
「チーム内で『小さい頃に犬飼いたかったよね』、『猫が欲しかったな』という話で盛り上がり、まるで自分が動物を飼っているような気分になる本をつくろう、ということで企画が進みました。私自身も犬を子どもの頃に飼っていたので、その頃の体験も生かしたいと思いました」
本書では、子どもが動物と暮らしたい、という純粋な気持ちを大切にしている。
「お世話のしかたや犬の種類を調べたり、自分が本当に飼ったとしたら? と想像をふくらませたり。そんな子どもの一生懸命な気持ちを詰め込んだ本づくりを目指しました。子どもは『自分でお世話できるの?』という親の言葉に傷つくこともあります。お子さんたちの犬を飼いたいという気持ちを大切にして、また方向付けなども上手にしていただきたきたく、親御さんも読めるような工夫もしました」
「おうちの方へ」として、世話や管理、費用、人獣共通感染症の正しい知識などが紹介されるほか、「イチゴのきもち」として、犬の心理(何で物をかじるか、ひとりぼっちは苦手だよ、など)を代弁するコーナーも記されている。
猫版の『猫がおうちにやってきた!』も同時発売された。いずれも家族と動物がともに幸せになるのに役立つまんが図鑑となっている。
(藤村かおり)
定価:本体1200円+税
判型:A5/144ページ
発行所:(株)学研プラス
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