人気の猫写真家11人の猫写真200点が渋谷に集結 「ねこ専」
もはやブームではなく文化。そう思えるほど定着した猫とその愛され方……。猫の写真集や雑貨はいつ見ていても飽きないし、もっとたくさんの作品を見たい! そんな猫好きの心をくすぐる猫の合同写真展+雑貨展「ねこ専」が、7月16日まで、渋谷ギャラリールデコで開かれている。
(末尾に写真特集があります)
「ねこ専」は、写真集『飛び猫』や『フクとマリモ』などで知られる写真家の五十嵐健太さんが発起人になって、今回で6回目。参加するのは、五十嵐さんのほか、沖昌之さん、森永健一さん、谷原宏茂さん、みなみまりさん、Junya Ossanpo Umetsuさん、上村雄高さん、守屋育実さん、さつまのねこ撮り屋 大鷹さん、ASUHA-明日葉-さん、島村恵美さん、みなみまりさん、ら猫写真家11人。展示作品は200点を超える。
発起人の五十嵐さんはいう。
「ねこ専はもともと、“ねこ専科”のイベントとして考えたネーミングを省略したもの。グループ展として行っていた時から数えると9回目となります。グループ展には、いろいろな作家さんの作品を同時に楽しめるメリットがあると思います」
その言葉通り、バラエティ豊か。たとえば、半年でツイッターのフォロワー数が11万人となった人気猫マンチカンの“ミル君”や、下町で気ままに暮らす外猫や、原発被災地に生きる犬猫など、“モフモフ系”から自然共生派、また社会派までテイストは様々だ。
2015年に初の写真集『ぶさにゃん』を出版し、今や人気写真家の一人となった沖昌之さんに、今回の「ねこ専」への思いを聞いた。
「僕が『ねこ専』に最初に参加したのは2014年秋で、そこでパネルの作り方や展示の仕方を学んできました。ねこ写真家として、『ぶさにゃん』(新潮社)でデビューができたのも、このイベントに写真を出展したことがきっかけでした。感謝を持って今回も臨むつもりです。お客様が、さまざまな写真家の目線で撮られた写真を見て、笑顔になって、友達と談笑するみたいな幸せな空間になればいいなと思います。上村さんの撮られた(原発被災地)の写真などは、単に笑顔だけとはいかないと思いますが、動物たちのことを考える場になればいいですよね」
猫ファンは一人で行っても仲間と行っても、その空間で、「思い」を共有できる。さらに次世代の写真家が発掘される場でもあるのだ。そう思うと、目を凝らして自分好みの写真と、“押しカメラマン”も見つけたくなる。
ところで、グル―プ展と聞いて気になるのは、写真家の“横のつながり”。それぞれ本を出したり、個展を開いたりしているプロ同士、普段の交流はあるのだろうか。沖さんに聞いた。
「撮影に関する情報は企業秘密のところもあるかもしれませんし(笑)、お互いが 暗黙の了解で細かく聞かない気がします。ただ、フェイスブックやTwitterなどSNSでのつながりはしっかり取っていて ネット上で発表している他の写真家の作品に対しての “いいね!”やコメントすることなどは活発で、雑談で盛り上がったりしています」
沖さんは先日、カレンダー撮影のために訪れた瀬戸内海の猫島で、偶然、雑誌撮影のために訪れていた五十嵐さんに遭遇したそうだ。
「飛び猫で有名な島なので、五十嵐さんのテリトリーかなとか思いながら、なるべくカメラに映り込みしないようにと気をつけながら 猫を撮影したり 五十嵐さんを撮影したりして(笑)。五十嵐さんの撮影現場を見ることができて楽しかったです」
切磋琢磨しつつ交流もある。そんな”猫写真仲間“の温かな雰囲気も、写真ともに、味わえるかもしれない。
2017年7月4日(火)~16日(日) ※10日(月)はお休み
場所:渋谷ギャラリーLE DECO(ルデコ)3階、4階(東京都渋谷区渋谷3-16-3高桑ビル)
時間:11時~19時
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