猫飼いがオススメする猫マンガ “ほのぼの”なのに、号泣!?
猫を飼い始める前から、いわゆる“猫本”が好きでした。猫を飼う前は、本を開くと飼い主気分になれるような、猫の飼い主さんが撮影した写真集をよく見ていました。
今は自宅に猫がいるので、飼い主“気分”を味わう必要がないせいか、好きな猫本が変化してきたように思います。最近は猫が登場するマンガをよく読むようになりました。
ここ数年の猫ブームのおかげで、猫が主役、もしくは重要な役割を果たすマンガが増えたように思います。猫マンガを数十冊読んだ中なかで、勝手に分類させていただきます。
・猫を擬人化したもの(綿の国星、純喫茶ねこ、オデットODETTEなど)
人間としてふるまっていても、ふと「ああ、やっぱり猫だなぁ」という瞬間があり、そこが猫好きにとってはたまらないものがあります。ファンタジー要素が強いのも、乙女心をくすぐります。
・猫が言葉を話すもの(きょうの猫村さん、おかゆネコ、しらたまくんなど)
猫が人と対等に話し合う姿は愛らしく、猫だから許せる点も多々あり、人ではなく猫が発言する言葉に意味が出るところが面白いです。
・飼い主による実話ベースもの(鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!、うちの猫がまた変なことしてる。、くるねこなど)
猫の飼い主の“あるある”が豊富に詰まっているので、ただただ共感して笑えるし、よその猫の生活が垣間見える楽しみもあります。
・猫と猫を愛でる人間の物語(猫のお寺の知恩さん、東伍郎とまろすけ、ねことじいちゃんなど)
こちらも猫飼い“あるある”があり、猫のかわいい瞬間や、猫との生活のあたたかみを教えてくれます。
そして、私の最近のお気に入り猫マンガは「同居人はひざ、時々、頭のうえ。 」(原作:みなつき 漫画:二ツ家あす ポラリスCOMICS)です。
こちらは、上記の分類に当てはまらないかもしれません。猫の擬人化はしていないし、言葉も話さないけれど、猫や犬同士に限っては会話していたり、猫の感情がモノローグで描写されていたりします。
物語の主人公は、人嫌いの売れっ子作家(20代男性)。一軒家に一人暮らしをしていましたが、野良猫に出会い、小説の題材にと自宅に連れ帰ります。猫との生活を続けるにつれ、猫に振り回されながら人との関わり合いも増え、感情が変化し、飼い猫と“家族”になっていく様子が描かれています。
このマンガの最も面白いところは、主人公と猫、2つの視点で同じシーンを見ることができる点です。例えば、主人公が猫に出会った話の次の回は、猫が主人公に出会ったとき、猫は何を思っていたのかが描かれているのです。
猫が何を考えているかなんて、我々には分からないからこそ、「こんな風に考えているのかも」と思うと、胸に迫るものがあります。猫の純粋さに胸をわしづかみにされ、猫目線の回はほぼ泣きながら読んでいる始末です…。(決して暗い話ではありません)
それまで関心がなかった「はじめてのおつかい」を、子どもを持ってからは号泣せずに観られない、といったことに似ているような気がします。
どの猫マンガも、猫が人間に変化をもたらしたり、お互い信頼関係を築いていったり、まさに実際の猫との暮らしを物語っています。どこかほのぼのしている話がほとんどなので、読むとリラックスできるのです。
この連載も、猫の“あるある”を感じながら、リラックスして読んでいただけたらなあと思いながら書いています。……って、今回は単なるマンガの紹介になりましたが、普段は猫飼いならではのお話満載の連載です。
(ヤスダユキ)
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