お参りすると、行方不明の愛猫が戻る?!「猫返し神社」

蚕影神社とこま猫の間に立つ宮崎洋さん=東京都立川市砂川町
蚕影神社とこま猫の間に立つ宮崎洋さん=東京都立川市砂川町

 砂川七番(すながわななばん)駅から20分ほど歩くと、「猫返し神社」の異名を持つ阿豆佐味天(あずさみてん)神社(東京都立川市)がある。飼い猫が行方不明になった飼い主が、境内にある養蚕の神様「蚕影(こかげ)神社」でお祈りをすると、無事に戻ってくると言われる。


 知られるようになったのはちょうど30年前。ジャズピアニストの山下洋輔さん(75)が1987年の「芸術新潮」に書いた一文がきっかけだった。立川に引っ越し、飼い猫が行方不明になった。17日間捜し回り、偶然見つけた神社で祈ったところ、戻ってきたと記した。文章には阿豆佐味天神社の写真が付いていた。


 山下さんは「古くから『猫返し神社』と呼ばれていることを知ったのはしばらく経ってからだ」と書いたが、宮司の宮崎洋さん(73)は「言われたことはない。山下さんが勝手に名付けた」と笑う。だが、飼い猫がいなくなった飼い主が訪れるようになり、猫専用の絵馬や猫の形をしたお守りをつくった。

猫の絵馬を見る宮崎洋さん
猫の絵馬を見る宮崎洋さん

「ずっとずっとさがしている」「1日も早く帰ってきてね!!」。びっしり掛かった絵馬を見ながら、宮崎さんは「昨年の分は外したのですが、もうこんなにたくさん」と驚いていた。


(大室一也)

朝日新聞
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