ぽっちゃり猫は“寝技”と“目線”で遊ぶ ダイエットの道は遠く
前回、前々回に続き、愛猫のダイエットのお話です。今回は、食事と同じくらい大事な運動について。
イエネコの運動といえば、家の中で遊ぶなどして動くしかありません。我が家のぽっちゃり猫・モモに運動をさせようと試みるのですが……。
人間や他のぽっちゃり猫と同様に、「太っているから動きたくない」「動かないから太る」という悪循環に陥っており、普段から動きが少めのモモ。せっかく設置しているキャットタワーにもほとんど登らないし、おもちゃをけしかけても、それほど大きな動きをしてくれません。
でも、まだ5歳と、遊びたい年齢ではあるので「最小限の動きで、いかにおもちゃを楽しむか」というダイエットとは真逆の能力にどんどん長けてきています。
モモは、長いひもの先にフワフワの毛玉がついているおもちゃが大好き。ひもをヒラヒラ動かして見せると、最初は座った状態で手をチョイチョイ伸ばし、毛玉を取ろうとするのですが、次第に“寝技”に持ち込もうとします。
ここでの寝技とは、猫が寝っ転がった状態のところに、人間がおもちゃを向けるよう、猫から仕向けられることを指します。
モモは仰向けに寝た状態で “この手の中におもちゃを落としてちょうだいな”と言わんばかりに身体をくねらせ、頭だけ起こして目をキラキラさせ、その愛らしさで私を悩殺するのです。
「クーーー! かわいいよ~!」
と思わず声が漏れ、誘われるがまま、おもちゃをモモの手の中で動かします。寝ながらひもをアムアムと噛みしめて、嬉しそうにひもとたわむれるモモ。
「はぁ~~愛らしい~」
…って、ダメダメ!これじゃ、おもちゃ噛んでるだけだ。全く運動になってないし! モモの誘惑に負けている場合ではありません。心を鬼にして運動させなければ。
「モモ、ほら、寝っ転がらないで、ジャンプだよ!」と、高いところでおもちゃを振っても、“え~寝たままで遊びたい~”とばかりに、ゴロゴロ。
私のおもちゃの動かし方が下手なせいもあり、たまにしかジャンプは飛び出しません。たまのジャンプでは、降りるときにドシーン!と着地。やはり身体が重そうです。
一方、相棒猫のあんずの場合は、たくさん運動してくれます。キャットタワーでの上下運動は1日何度も繰り返しているし、おもちゃを出すとすっ飛んできて、何度もジャンプを炸裂させます。心臓が破れるんじゃないか……と心配になるほど、弾丸ダッシュを繰り返し、くたくたになるまで遊びます。
スリムの秘訣は、ここにあるんだな……。食事は腹八分目だし、消費カロリーは多いし、太らないわけだわ。
モモはそんな活発なあんずを目で追い、自分も遊んでいるような気分になるのか、満足気な顔をしている始末です。
そりゃ、太るわけだわ……。
でも、悲しいかな、モモの気持ちは痛いほど分かる。動きたくないときもあるし、他人が遊んでいるのを見るだけで楽しいこともあるよ。もともと運動好きじゃないと、なかなか動けないもんだよね……。
動かない猫を動かすのは、なかなか大変なもの。モモがもっと楽しく運動できるように、私自身が猫との遊び方を上達させたり、工夫する必要があるなと感じております。
(ヤスダユキ)
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