市民に愛されるブロンズ像「サキソフォン吹きと猫」

黒川晃彦作「サキソフォン吹きと猫」=篠塚ようこ撮影、北海道旭川市
黒川晃彦作「サキソフォン吹きと猫」=篠塚ようこ撮影、北海道旭川市

■彫刻のまちで愛されて

 北海道のJR旭川駅前から伸びる歩行者天国。歩いていると、ベンチに座ってサックスを奏でる男性と、それに聴き入るネコのブロンズ像が現れた。像は高さ約1×幅2・10メートル。等身大で台座が無いため、そばに立つと自分が作品の一部になったような感覚になる。

 設置されたのは2002年。作者の彫刻家、黒川晃彦さん(70)は台座を設けなかった理由を「鑑賞者が参加することで作品が完成する」と説明する。そのせいか、像は市民にとって身近な存在だ。

 融雪装置のおかげで冬でも周囲に雪はなく、11月ごろになると誰かがネコの首に毛糸のマフラーを巻く。「市民に親しまれているのが分かる。とてもうれしい」と黒川さん。

 旭川市は「彫刻のまち」として1961年に彫刻の設置を始め、現在は69基。全ての管理を市彫刻美術館が担う。「管理が一元化されているのは全国的にも珍しい」と山腋(やまわき)雄一学芸員。作品の点検や清掃はボランティア組織の旭川彫刻サポート隊が行う。今は159人が年7回活動する。「サキソフォン吹きと猫」は一番人気だ。隊員の坂井弘美さんは「みんなネコがかわいくて頭をなでるから、その部分だけ金色になってる」と笑った。市民に愛されるネコたちに、今年も冬がやってくる。

(西村和美)

旭川彫刻フェスタ作品、佐藤晃「Surface 表層」=同
旭川彫刻フェスタ作品、佐藤晃「Surface 表層」=同
<旭川平和通買物公園>

 旭川駅前から約1キロにわたる恒久的な歩行者天国。1972年に全国で初めて開始された。老朽化が目立つようになり、2002年にリニューアル工事を行った。園内には佐藤忠良の「若い女」、木内禮智「手」などの彫刻作品が並ぶ。

 毎年2月に行われる旭川冬まつりでは「氷彫刻世界大会」の会場となる。

 旭川駅や5条通のまちなか交流館で、市内の彫刻をイラストで描いた「旭川野外彫刻たんさくマップ」が手に入る。

 ■ぶらり発見

 JR旭川駅内にある中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館ステーションギャラリー(電話0166・69・5858)では、旭川市で幼少期を過ごした彫刻家中原悌二郎の彫刻12点のほか、ロダンなどの作品も並ぶ。13日まで、旭川彫刻サポート隊が制作したカルタを展示する「カルタで知ろう 旭川の野外彫刻」を開催中。

 壺屋き花の杜(きばなのもり、電話39・1600)は、旭川駅から車で10分。菓子メーカー壺屋総本店の銘菓「き花」の工場見学や、カフェ文欒(ぶんらん)で、き花をあしらった「き花の絹ソフト」(写真、350円)などを楽しめる。

朝日新聞
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