毛皮の使用をやめて!  高級ブランド「Max Mara」がファーフリーに!

イタリアの高級ブランドMax Mara(マックスマーラ)が、毛皮を使わない方針・ファーフリーポリシーを発表した

 日本でも人気が高いイタリアの高級ファッションブランド「Max Mara」(マックスマーラ)。

 今年8月、Max Maraファッショングループが、正式にファーフリーポリシー(毛皮を使わない方針)を以下のとおり発表しました。

  • Max Maraは、オンラインでも実店舗でも毛皮を使用した製品を販売しない。
  • Max Maraファッショングループおよび子会社は、ファーフリーポリシーを採用しており、今後のコレクションに毛皮を導入するつもりはない。

Max Maraに対する世界一斉キャンペーンを展開

 Max Maraファッショングループは「Max Mara」、「SPORTMAX」、「MAX&Co.」などのブランドを有し、105か国に2500以上の店舗を展開し、以前はミンクやキツネ、タヌキなどの毛皮を使ったコート、帽子、手袋、トリムといった商品を販売していました。

生きたまま毛皮をはがされるキツネ

 そこで今年2月、ニューヨークを皮切りに、ロンドン、ミラノ、パリでファッションショーが開催され、人々やメディアの関心がファッションに向けられるこの期間に、毛皮をなくすために活動する国際連盟「Fur Free Alliance(FFA)」は、Max Maraに毛皮の使用をやめるよう訴えるキャンペーンを世界一斉にスタートさせました。

 FFAに加盟する35か国以上の50を超える動物保護団体が、「毛皮を使わないで!」「ファーフリーブランドになって」といった声をMax Maraに届けてほしいと呼びかけるキャンペーンです。日本では、FFAのメンバーであるJAVAと認定NPO法人アニマルライツセンターが協働で展開してきました。

 キャンペーン期間中に、カウントできているだけで270000通を超えるメール、5000回を超える電話、数え切れないほどのSNSの投稿が行われ、イタリアのMax Mara本社の上空にはファーフリーを求める熱気球まで飛ばされました。

FFAのメンバー団体たちが、Max Maraファッショングループ本社の上空を「Max Mara GO FUR-FREE!(マックスマーラはファーフリーに!)」と書かれた熱気球で飛行した

 このように世界中の人たちがMax Maraに正しい行動を取るよう求めた結果、Max Maraがその声に耳を傾け、ファーフリーブランドとなることで毛皮がファッションにふさわしくないことを明確にしてくれたことを歓迎します。

すでに多くの有名ブランドがファーフリーに

 FFAでは、ファーフリーの宣誓書に署名したブランドを承認する「FUR FREE(毛皮を扱わない)ブランドプログラム」を世界中で展開しています。すでに1600近いブランドが毛皮を使ったファッションを放棄していて、そこにはグッチ、プラダ、アルマーニ、ヴァレンティノ、ヴェルサーチェ、シャネル、ドルチェ&ガッバーナといった国際的なファッションブランドも名を連ねています。

 JAVAは日本窓口としてこのプログラムに参加しており、ウェブサイトには「日本で購入できるFUR FREEブランドリスト」を掲載しています。

 需要がある限り、毛皮製品は生産され続けます。この世界から毛皮のために犠牲になる動物をなくすには、私たち消費者誰もが「毛皮を買わない」こと、そして、製品に毛皮を使っているブランドに「毛皮の使用をやめて」という声を届けることが重要です。

(次回は11月11日公開予定です)

【前の回】何百匹もの犬猫 血液バンクに死ぬまで隔離収容され血を流す<米国>

JAVA
NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)。1986年設立。動物実験の廃止を求める活動を中心に動物の権利擁護を訴え、世界各国の動物保護団体と連携しながら活動している市民団体。
この連載について
from 動物愛護団体
提携した動物愛護団体(JAVA、PEACE、日本動物福祉協会、ALIVE)からの寄稿を紹介する連載です。
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