2匹のお気に入り、窓際のベッド
2匹のお気に入り、窓際のベッド

愛猫が家の中で警戒中 その理由は帰省時の“あの子”にあった…⁉

「そういえば、今日は姿を見ないな……」

 ということがたまにある、我が家のキジトラ猫「モモ」。たいてい、エアコン清掃などで業者の方が家の中で作業に入ったときや来客があったあとで、警戒の印なのです。

 しかしつい先日は、誰も家に来ていないのに、モモを見かけなくなったことがありました。

探せばいるけど、リビングに来ない!

 ちなみに、「姿を見かけない」の基準は、私がふだん過ごしているリビングに現れないことを指します。1LDKの狭い我が家なので、探せば発見できるけど、積極的に飼い主のもとに来ない、という意味合いです。

 1日のうち何度も飼い主のもとへ甘えに来たり、オヤツを欲しがったりするサビ猫の「あんず」と違い、若い頃から安定して動きが少ないモモ。姿を見かけないな……と気づくまで、時間が必要です。

 先日は北関東の実家に日帰りで帰省し、帰宅したあとにそう感じたのでした。

 18時過ぎに帰宅すると、サビ猫のあんずは玄関で待ち構えていました。「どこ行ってたのー?オヤツ―!甘えたいー!ついでに毛づくろいもー!」と言っているかどうかはわからないけれど、とにかくそんな意味合いでニャーニャー大騒ぎしながらまわりをウロつくあんず。

“猫めしや”をしながら、何やら大騒ぎのあんず

 モモの場合は、普段から飼い主の出迎えはまずしないので、姿を見せないことについてはそのときは気に留めていませんでしたが、夜になり、娘と夫が寝室に行ってからも出てこない。いつもなら、娘がいなくなるとリビングに出てきて、たたずんでいるはずなのに。

 なんだか心配になり、モモがいそうな場所に見に行くと、夫のエリア(仕事机や趣味のものであふれる空間)の猫ベッドにいました。その猫ベッドは窓際にあり、2匹のお気に入りの場所。そこにいる時間が比較的多いとはいえ、動かないというのも何だか心配。

「モモちゃ~ん!ゴハンたべた?」

 と猫なで声でカリカリの入った皿をモモの鼻に近づけました。

「クンクンクンクン……」激しく鼻を動かし、立ち上がるモモ。そのまま食べさせず、いつもエサを置いている場所まで誘導して皿を置くと、モモはガツガツ食べ始めました。

 ほっ、体調が悪いわけではないんだ、と確認して、その日は就寝しました。

モモの警戒の理由が判明!

 しかし、次の日もリビングで仕事をしている私のそばに来ないモモ。パトロールもせず、ずっと「夫のエリア」にいる様子。夫のエリアにはトイレもゴハンもあり、日当たりも一番良いので、困ることはありません。夫が在宅の場合は1日中その辺で過ごすこともあるものの、その日夫は不在なのに……。

 その夜、帰宅した夫に聞いてみました。

「モモちゃんが、あんまり動かないんだけど大丈夫かな……」

 すると夫の証言で、モモが動かない理由が納得できたのです。

「ああ、モモちゃんなら昨日帰った時に、俺のズボンのニオイをずっと嗅いでいたよ。Kちゃん(実家で飼っている猫)のニオイが染みついていたんだろうね。警戒しているのかも」

 私は帰宅後、玄関に近い場所で服を脱いでいたので、ニオイを嗅がれることはなく気づいていませんでした。

2匹のお気に入りの水飲み場

 Kちゃんは人見知りなので遊ぶことはなかったものの、そばにいたし、Kちゃんがいつもいる場所に座っていたので、Kちゃんの白い毛が服についた認識はありました。猫の感覚なら、かなりの匂いをつけて帰ってきてしまったのでしょう。

 普段、猫のニオイをつけて帰宅することはないので、それでモモの警戒心が強くなったのでしょう。私と夫の服をクリーニングに出そうと玄関付近に置いていたのも、モモがパトロールをしなくなった原因だったのかも。

「しかも、珍しくモモちゃんが、あんずを“シャー”って脅していたんだよ」

 と夫。お気に入りの場所の取り合いで、たまにあんずがモモを脅すことはあるけれど、モモが脅すところはあまり見かけません。この行動も、よその猫のニオイを嗅いだせいなのかな……。

夜はリビングのテーブルの下でこんな感じに

 とはいえ、モモはその日の夜はリビングに自ら出てきて、夫とおもちゃで遊んだそうなので、ひとまず安心できました。

警戒しないほうが変なのか?

 その後、しばらく昼間はモモがリビングに来ない日々が続き、何だか寂しい……。モモがリビングに来ないと、あんずもモモと同じ場所に落ち着くので、仕事中に猫がそばにいない状態は、とっても寂しいんだ……!と改めて実感しました。

 そして「日中はモモを見かけない(リビングで)」日が1週間続き、さすがに心配になってきた頃、モモは日中もパトロールをするようになり、夜はリビングで過ごすようになってきてひと安心。まぁ、まだ日中はリビングに来ないんですけども……。

 モモの警戒ぶりを見ていると、同様にKちゃん臭をかいだにも関わらず、一瞬たりとも警戒しないあんずのほうが変わっているのかもしれない……と思うようになってきました。

(次回は5月18日公開予定です)

【前の回】4歳娘の「猫ちゃんにゴハンあげる!」ブームがきっかけに? 愛猫の“甘え”が復活!

安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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