病気と共に強く生きる　元捨て猫「ばーにゃ」は今日も飼い主に優しく寄り添っている

sippo投稿ストーリー

2022/05/08

＜sippoストーリー＞
Barnia ばーにゃ／女の子／縞三毛猫／２歳
普段の呼び名：ばーにゃ
飼い主さんのニックネーム：「ばーにゃの母」　(Barnia's Mom)

■名前の由来はなんですか？
保護した日の午後に動物病院で診察してもらうと、耳血腫、感染症予防に全歯抜歯済みでした。年齢は５〜８歳くらい、そして猫エイズ陽性との診断。元の飼い主さんに大事にされていたのに、なぜ捨てられたのだろうと想像してるときに、舞い降りてきた名前です。親しみやすい愛称がなんとなくロシア語っぽい感じがして気に入りました。

■出会ったきっかけはなんですか？
2016年４月19日、雨上がりの肌寒い朝９時に、ペット禁止の集合住宅のエリアにポツンとたたずんでいました。顔も足も擦り傷だらけで舌がだらんと飛び出したまま、ガリガリに痩せた体で、目が合うとよろよろと寄ってきました。しゃがんだ私の膝に乗ってきてそのままゴロゴロと喉を鳴らして目を閉じてしまい、運命を感じてそのまま自宅に保護しました。当時は猫を飼えない状況でしたので、必要な医療をかけて翌月地元の地域猫活動をしている団体の里親会に参加したのですが、ご縁につながらず。また来月に期待しようと考えている矢先、突然痙攣と泡吹き失禁の激しい発作を起こすようになり、改めて病院で精密検査をして、てんかんと診断され、毎日の投薬が必要になりました。この時、二度と不安な思いをさせたくないと感じ、生涯我が家で暮らしてもらおうと決めました。

■今回選ばれた写真はどんな時に撮った写真ですか？
11月の小春日和の朝、大好きな日光浴をしながらまどろんでいる時の幸せそうな表情がいとしくて撮りました。

■ペットとの忘れられないエピソードは？
幸せなお家で暮らしていたはずなのに突然捨てられた記憶は彼女の心に深く刷り込まれているようで、引っ越しの気配を察知するととても動揺して下痢や便秘になります。分離不安症で入院が必要になった時は必死で鳴いて嫌がります。それでも、2018年９月に乳腺の癌で、内臓自壊に苦しみながら余命半年と宣告され、片側乳腺切除手術に踏み切りました。術後に極度の貧血と低体温症で輸血しながら３日間ICU、トータル１週間もの入院となりました。エイズで免疫力が弱く、高齢でもある彼女が大きな手術を生き延びたのは「何としてもおうちに帰りたい」という彼女の強い意志、動物力のおかげだと信じています。その後残った乳腺切除は断念し、３か月の抗がん剤治療に入りましたが、それも忍耐強くやり抜きました。そして、私がインフルエンザや骨折で寝込んだ時はいつも枕元に添い寝してくれる彼女は、人の心身の状態が読めるんだと思います。

■ペットと一緒に暮らし始めて、あなたに起きた変化はありますか？
ばーにゃと出会う前は、年に２回、夫婦で海外の友人を訪ね、３〜４週間滞在する旅行を20年間続けていました。ばーにゃが家族に加わってから、夫婦の旅行はなくなりました。どうしても行かなくてはならない時は、どちらか１人だけで対応し、必ず１人はばーにゃのお世話に在宅するようになりました。

■他の飼い主さんに薦めたいグッズは？
ちゅーるにも興味なし、じゃらしにも飛びつかない大人さんですが、ペティオの「けりぐるみエビ」は、ちょうどいい高さのあご枕に愛用しています。

■最後に、ペットへのメッセージをお願いします
生きる上で大切なことを教えてくれるばーにゃ、具合の良い時も悪い時もいつも一緒だから、安心してのんびり過ごしてください。あなたがいてくれるだけで、とーさんかーさんは幸せです。

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