犬と猫がここまで仲良くなるとは! 先住犬が保護猫の「親」になるまで
#グータラ3(インスタグラム・ネーム)宅の先住犬マメが、保護猫ナッチャンと出会ったのは1歳半になる頃。愛らしい3カ月の子猫と仲良くなるのに、そう時間はかからなかった。犬と猫のマッチングは難しいと思われがちだが、この2匹はそのイメージを覆すほどの親密ぶり。保護犬と保護猫だった2匹が、ここまで絆を深めあった経緯とは……?
飼うなら保護犬か保護猫と決めていた
#グータラ3は小学2年生の頃、ペットショップから2カ月の柴犬を迎えたが、まもなくジステンパーを発症。わずか3週間でこの世を去ってしまった。その後、迷い猫と20年、捨てられていた犬と16年の暮らしを経て、8年半前、保護施設『わんずぺ〜す』を経由して引き取ったのが、沖縄の野良犬だったマメ。推定7カ月だった。
「マメは幼い頃にパルボウイルスにかかったようなんです。でも、無事に生還した強い子ですって言われたのも印象的で。とにかく丈夫な子がいいというのもありました」
犬オーナーが保護猫を迎えるまでのハードル
幼い頃から犬も猫も実家で飼っていた#グータラ3。いずれは猫とも一緒に暮らしたいと、保護猫を探すようになった。
「ボランティアさんや保護猫カフェにも何件かアタックしたんですけど、先住犬がいるとそれだけですぐに断られてしまうんです」
“猫にとって犬は不安要素”とみなされ、保護猫を迎えたくても審査基準を満たせない現実に直面する。もどかしい気持ちはあったが、それも譲渡後になじめず出戻りするリスクを避けるためのルール。実際、散歩中にカラスや猫に興奮するマメを見て、#グータラ3にもその心配は多少なりともあったという。
そんなとき背中を押してくれたのは、信頼するドッグトレーナーの言葉だった。「犬は、家猫と外猫の線を引いている。猫が社会化する月齢3カ月ごろまでに迎えたほうが、お互い慣れるのが早い」というアドバイスが参考になった。
こうして#グータラ3は若い猫を探し始め、犬猫の多頭飼いに理解のある個人ボランティアの譲渡会をきっかけに、3カ月の子猫ナッチャンを迎えることができた。
先住犬マメと保護猫ナッチャンの対面
最初は先住犬のマメが大興奮。ナッチャンはというと、マメが近寄ればシャーシャー言って警戒するものの、ボランティア宅で人慣れしていたこともあり、一定の距離をとりながらひょうひょうと過ごしていたという。
「初めの2日間は、猫をフリーにするときは犬をケージに入れ、犬がフリーのときは猫をカゴに入れて……という感じで隔離しながら、徐々に慣れさせていきました」
2匹の距離は急速に縮まり、3日目にはお互いを近づけても平気になったという。
「やっぱり相手が子猫だったし、マメにとってはどうにも可愛かったみたいなんですよ。ナッチャンは子どもが怖いみたいで、近寄るとお漏らししちゃうくらいなんですが、友達の子どもが遊びに来たときなんかは、マメがピターっと横に張り付いて『大丈夫?』って見守っていますね」
マメの“母”のような行動はこれだけではない。
「猫ってよくいたずらするので、見つけた私がコラー!と怒ると、マメも走って来てナッチャンをがぶってかむんです。一緒に怒ってくれるんですよ。もちろん甘がみですよ」
ナッチャンを迎えた家族の変化
多頭飼いになり、圧倒的に良かったことの方が多かったと#グータラ3は語る。
「一番の変化は、マメの分離不安が緩和したこと。マメは保護施設にいたときから、1匹でお留守番することが少なかったと思うんですよね。それもあって、迎えた直後はケージを壊してしまうこともあったんです。1歳になる頃には、近所に響き渡るような鳴き声を出したり、寂しがりの鼻鳴きをするようになって……。ナッチャンを迎えてからは、それがだいぶ減りました」
さらに、マメが苦手だった#グータラ3の夫との距離も自然に縮まったという。
「マメはもともと、おじさんやおじいさんが苦手だったこともあって、なかなか夫に懐かなくて。保護犬出身だからではなく、単に相性の問題だと思うんですが。数カ月経っても埋まらなかった溝が、ナッチャンを迎えたことでマメの意識がそちらへ向かい、だいぶマシになったんです。マメの顔もずいぶんやさしくなった気がします」
マイペースなイメージが先行しがちな猫だが、実際は愛情深くて寂しがり。ナッチャンも、マメが散歩から帰ってくるのを玄関で待っていたり、飼い主が夫婦げんかをしていれば仲裁に入ったり……。元野良猫とは思えないほど人懐っこい性格。
“犬と猫を一緒に飼うのは難しい”“保護犬や保護猫は懐きづらい”そんな先入観にとらわれて、選択肢を狭めるべきではないことを、#グータラ3一家は教えてくれた。
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