兄弟みたいに仲良しの柴犬と猫 高い所も平気、一緒にお散歩
同じ日に家に迎えた柴犬と猫の赤ちゃん。散歩したり、互いを枕にして寝たり、本当の兄弟のように仲良しな2匹の日常を収めた写真集『柴犬ゆうと猫のとろ』(ぴあ)が昨年発売されました。飼い主である著者のゆうとろママさんに、犬と猫が一緒に仲良く暮らすコツを聞きました。
ゆうとろママさんは結婚前から柴犬と、ご主人は猫と暮らしていました。だから、夫婦にとって、犬や猫がそばにいるのが当たり前。マイホームを手にいれて犬猫と暮らすことを夢見ていました。そして3年前、縁あって同じ日に、新潟のブリーダーのもとで生まれた生後2カ月の柴犬と、栃木にいた生後1カ月の保護猫を迎えに行きました。長男の柴犬「ゆう」と、次男のキジトラ猫「とろ」との生活がこうして始まりました。
写真集は、キャットタワーでじゃれ合ったり、自転車の前かごに一緒に乗ったり、リードをつけて散歩したり、そんな兄弟のように仲の良い2匹の写真であふれています。
――2匹がここまで仲良くなると思っていましたか?
「2匹を迎える前に獣医さんから『無理に仲良くさせようとせず、無理ならあきらめなさい』と言われていました。同種同士の多頭飼い以上に、異種の多頭飼いはケガも多く難しいと言われました。だから“仲良くしてくれたらラッキー”くらいの気持ちでいましたが、幸い、今までけんかしたこともありません」
――やんちゃな子犬、子猫時代に、気をつけたことはありますか?
「体格や力がまったく違うので、そこは気をつけました。『ゆう』は甘嚙みのつもりでも、強さによっては『とろ』がけがする可能性もあるし、体が軽く当たっても子猫の『とろ』は吹っ飛ばされてしまう。『ゆう』に “力加減”を理解してもらうまで苦労しました」
――幼い頃から一緒に過ごしていると、お互いのまねをしませんか?
「『ゆう』は『とろ』の影響で、高い所に抵抗がありません。タワーに登ったり、高い塀にジャンプしたりします。以前『とろ』のまねをしてダイニングテーブルにジャンプしようとして胸を強打したことも。どうも、『とろ』が跳べる高さは自分にもできると思っているようです。猫じゃらしに反応したり、子犬の時は『ニャア』というふうに鳴いたりしていました(笑)」
――猫の「とろ」も犬っぽいしぐさをしますか?
「『ゆう』の芸の特訓に参加して、オスワリとオテができるようになりました。その後は教えてないのに、いろいろ覚え、今ではスピン、ハイタッチ、ハウスもできます。『ゆう』の影響で散歩したり自転車に乗ったり。服を着ることにも抵抗がないようです。『ゆう』がしていることは自分もできる、自分もするものだと思っているようです」
――お子さんが一昨年誕生。2匹は“弟”の誕生に、どんな反応を示しましたか。
「『ゆう』も『とろ』も初めて息子を見た時は警戒し、授乳していると、並んで遠くから眺めていました。息子が熟睡したのを確認すると、そばに近づき、私に甘えにきました。それまでべったりだった私を取られたような気持ちになったのか、敵対するような反応を息子に見せる時もありました。ですが、自分たちよりも弱く守るべく存在という意識はあったようです。シッポをつかまれても反撃することはなく、じっと我慢して、そっとその場を離れたりして……息子が歩けるようになると、一緒に散歩にいくようになって距離がぐっと縮まりました」
――猫と犬の両方を家族に迎えて、あらためて思うことはありますか?
「犬と猫のそれぞれの魅力をより感じます。たとえば甘え方。犬は四六時中かまってほしい甘えん坊さんで、飼い主が忙しそうにしていても、こっちの事情は無視。猫は飼い主に興味ないふりをしながらも様子をずっと観察していて、一息入れようとソファに座ると、一目散に膝の上に来たりします。どちらの甘え方もとても愛らしい。犬ならでは、猫ならではの反応を日々感じられるのがとても新鮮で楽しいです。今後の夢は、家族旅行に行くこと。犬も猫も安心して泊まれる宿泊所で、ゆっくり家族みんなで過ごしたいと思っています」
――これから犬と猫を両方飼いたいと思っている人にアドバイスを。
「飼い主は、けがをしないようにだけ気をつけて、お互いが歩み寄るのを信じて、長い目で見守ってあげるだけでよいと思います」
- 『柴犬ゆうと猫のとろ』
- 著者:ゆうとろママ
発行:ぴあ株式会社 - 94ページ
定価:本体1000円+税
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