柴犬の笑顔は世界に通じる!? 「りゅうじ」の英訳付き写真集
トースト色のボディに豊かな表情。岡山県のとある村に暮らす柴犬の写真集『柴犬りゅうじ』が発売された。インスタグラムでフォロワー25万人と人気になり、出版にいたった。世界中のファン向けに、写真集にも英訳を付けたという。著者の本嶋由希子さんに思いを聞いた。
「この犬、笑ってる!」
Q りゅうじは現在、9歳。撮影を始めたきかっけはなんですか?
実は、りゅうじを迎えて2年ほどは“単なる番犬”くらいにしか見ていませんでした。生活も自分中心で、自分の立場を守るので精一杯。でもあるとき、心が折れるような出来事が起こって……。めそめそしながら膝を抱えていると、真正面にりゅうじが座りました。
顔を上げると、じっと私を見つめ返し、口を開けて、広角を思いきり左右に引きました。
笑ってる! この犬、笑ってるぞ!!
絶望の淵にある人間に声を上げさせ、走り回らせるパワー(笑)。1匹の犬に、ひとを笑顔にするとてつもない力があることを知りました。その時りゅうじは3歳くらいでしたが、彼の表情を追いかける私の“パパラッチ生活”がはじまりました。
Q 撮影時に気をつけていることは?
りゅうじを撮影する際に唯一心掛けているのは、“今日初めてりゅうじを見た人に、かわいいと言ってもらえる”写真を撮ること。撮影に関しては素人なので、セットを組んだり遠方へのロケをしたりは基本しません。
何万枚も撮影するうちに、犬をかわいく撮るには、犬の目線より高い位置にカメラをセットしない方がいいと気付き、地面に這いつくばることもあります(笑)
「犬が苦手な人も見て欲しい」
Q りゅうじくんが怒ることはないんですか?
りゅうじは、みなさまの安全のため「狂犬」キャラに設定していますが、基本的にいやがることをしない限り怒ることはありません。しかしながら、柴犬の性質的に、知らない方がうっかり彼の苦手なことをしてしまった場合、突如として凶暴になることもまた事実です。(柴犬とつきあう)コツは、至近距離から真正面で向き合わないことですね。
Q どんなふうに本書を楽しんでほしいですか?
そんなに犬に興味がない人、ぶっちゃけ苦手な人、柴犬と秋田犬の違いもよく分かんない人、猫の方が好きって人にも読んでいただければ。普段自分が生活している中では決して出会うことのないものに出会ってほしい。
あまり気合いが入ってない、そんな場所でのたった一度の巡り会いが、その先の人生をすっかり変えてしまうってこともあります。一人でも多くのひとに、“たった1匹の犬が持つ、多くのひとを笑顔にするパワー”を感じていただけたら最高です。
写真集なのに、すべてに英訳?
本書は文章にすべて英訳が添えられている。担当編集者はこう説明する。
「著者の本嶋さんは、インスタグラムに投稿する際、コメントやハッシュタグなどすべて徹底して、日本語と英語を併記されています。世界中の人が、癒される柴犬の写真と飼い主のシャレの効いたハッシュタグ芸で元気がもらえる……。そんな本嶋さんのインスタグラムを見るのと同じ感覚で、本書も日本だけでなく、海外の方々にも楽しんでもらえればと思い英語を併記しました」
- 柴犬りゅうじのインスタグラム @ryuji513
- 「柴犬りゅうじ」
- 著者:本嶋由希子/発行:パイ インターナショナル/ソフトカバー、104ページ/定価:1200円+税
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