旅猫モデル「ニャン吉」 20都道府県を制覇、お出かけ大好き
飯法師昭誠さんの朝は、ニャン吉(8歳・雄)に起こされることから始まる。そして5時には、一人と一匹は外へ出て、たっぷり2時間以上、近所をパトロールするのだ。もしもニャン吉を待たせて、ご機嫌を損ねでもしたら……。
「大変なことになりますよ。噛みつかれたりとか(笑)」
とにかく外に行くのが大好き。近所では飽き足らず、ニャン吉は飯法師さんと一緒に、北は北海道、南は沖縄、20都道府県を旅してきた。飯法師さんも世界115カ国を訪れた旅好き。写真も好きな飯法師さんが、観光地でニャン吉を撮った写真がSNSで話題となり、今ではむしろ香港や台湾など、海外のほうが有名になったグローバルなネコなのだ。
8年前、飯法師さんが勤める会社の倉庫で、資材担当の人がまだスズメほどの大きさだったニャン吉を見つけた。
「生まれて数日だったんじゃないでしょうか。恐らくネコの引っ越しで、お母さんに置いていかれたんだと思います」
そのニャン吉を同じ会社のヨウコさんが引き取ったものの、なかなかうまくミルクを飲ませられなかった。そこで動物に詳しい飯法師さんが相談に乗りながら、2人で助け合ってニャン吉を育て上げた。
「子どものときから外が好きでした。試しに一回外に連れていったら、次の日には頭でカゴを玄関まで押していって、それに登ってドアノブを回すふりをして、こっちを見るんです」
ペット不可のマンションでヨウコさんがこっそり飼っていたため、その後、飯法師さんが引き取った。そして3年前、ニャン吉はお見合いをした「あまりん」に一目ぼれ。5匹の子どもも生まれた。気が強いニャン吉も、妻と子どもにはめっぽう優しい。ごはんのときは、みんなが食べ終わったあとに食べ、あまりんが出産するときは、ずっとそばにいてなめてあげていた。
「人間に対してだけですよ、えらい厳しいのは(笑)」
怖いもの知らずで、水泳も得意、ケンカも強い。ニャン吉に苦手なものはあるのだろうか。
「うーん……。ディーゼル車が嫌いですかね。前から来るとちょっと慌ててます」
(写真・飯法師昭誠)
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