今も立てるんです レッサーパンダの風太15歳、長生きしてね

飼育員の浜田昌平さんからリンゴをもらう風太=2018年6月29日、千葉市若葉区の市動物公園、山本裕之撮影
飼育員の浜田昌平さんからリンゴをもらう風太=2018年6月29日、千葉市若葉区の市動物公園、山本裕之撮影

 13年前、2本の後ろ脚ですっくと立つ愛らしい姿で人気者になったレッサーパンダ「風太(ふうた)」が5日、15歳になった。人間で言えば60~70歳。子どもや孫など6頭の家族に囲まれ、いまも千葉市若葉区の市動物公園で元気に暮らしている。

(末尾に写真特集があります)

 毎日午後1時半の「食事タイム」。飼育員の浜田昌平(まさひら)さん(56)がリンゴを差し出すと、風太は前脚を伸ばし、2本足で立ち上がる。往年の美しい立ち姿ではないが、人気は健在だ。

 風太は2003年7月5日に静岡市の動物園で生まれた。翌年、千葉市動物公園へ。《立てるんです》。そんな見出しとともに2本足での立ち姿が朝日新聞に載ったのは05年5月。風太の人気を追い風に、入園者数は04年度の約66万人から05年度は約80万人、06年度は約88万人に急伸した。

 妻チィチィとの間にもうけた5男3女を育て、孫、ひ孫、やしゃごまでファミリーは40頭以上に。家族は繁殖のため全国各地の動物園などにも移され、四男コウタは南米チリに渡った。チィチィは3年前に死んだ。

家族は40頭以上 昼間は小屋でごろり

 レッサーパンダは暑さが苦手。高齢の風太も、日中はスポットクーラーが備えられた小屋の中で寝そべっていることが多いという。「振る舞いは年相応じゃないでしょうか」と浜田さん。「最近は少し食が細り、寝る時間も増えましたが、基本的には獣医師いらず。長生きしてほしいですね」

 イベントなどの問い合わせは千葉市動物公園(043・252・7566)へ。(熊井洋美)

朝日新聞
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