保護犬や保護猫の良さは…杉本彩さんらトーク 「誤解解きたい」
犬や猫の「生体販売」をやめ、保護犬や保護猫の譲渡を事業の一つにしたペットの複合施設「アニマルライフ」(本店:千葉市)が、事業変更から1年たった11月18日、千葉県市川市の南行徳店で、動物環境・福祉協会Eva代表理事で女優の杉本彩さんらを招いてトークイベントを開いた。
アニマルライフは、「ジャングル」というペットショップの事業を引き継ぎ、昨年7月にペットの生体販売をやめて、ペットの複合施設「アニマルライフ千葉本店」「南行徳店」になった。併設する動物病院やトリミングサロン、フードやグッズの売り上げなどをもとに運営しているという。
この日は、杉本さんと、著書『捨て猫に拾われた男』で話題のコピーライターの梅田悟司さん、「猫本専門 神保町にゃんこ堂」のアネカワユウコさんの3人のトークショーがあった。
杉本さんは「小梅」など犬3頭と猫8頭と暮らす。梅田さんは5年前に里親会で出会った猫「大吉」と暮らし、アネカワさんは譲渡会で出会った子猫「リクジロウ」と暮らす。保護犬や保護猫の良さや一緒に暮らす楽しさやヒントについて3人で話し合った。
例えば、迎える保護動物の「年齢」について。
「うちは生後数か月で迎えましたが、子猫の頃から一緒に暮らした方がいいのか、おとなになってからがいいのか」
梅田さんの質問に、杉本さんが答えた。
「日本人は、動物に限ったことでなく、女性に対しても、若くて可愛い方がいいと思いがちですよね(笑)。外国では成熟した良さを認めていて、動物もある程度の年齢の保護犬・保護猫を迎える文化が根付いています。私の経験から、迎える動物の年齢は幼くてもシニアでも大丈夫」
一方、アネカワさんは、この夏、ハンディのある子猫リクジロウを家族にしたという。「先天的に足が1本悪く、譲渡されにくいと聞いて、うちに迎えました。でも、3本足でも高い所に登るのでびっくり!」。 しかも、育てるうちに美しくなって驚いた。保護猫はかわいそうとか、きれいにならないのでは、というイメージを払拭してもらいたいと話した。
梅田さんも「保護猫の誤解を解きたい」と共感し、「里親会は暗い感じがするとか、怒られそうな感じがすると思っている方がいますが、そうではなく、そこには明るい未来を待っている子たちがたくさんいる!猫ちゃんも幸せになれるし、人も幸せになれることを(本で)お伝えしたかった」と明かした。
杉本さんは「保護動物は一緒に暮らすうちにいろいろ気づかせてくれるんですよね。何とかしなきゃと愛を注いだ結果、いつの間にか素敵なものをもらっている。そのことを広めたい」と話した。
◆譲渡事業にエール
アニマルライフの竹堂佳紀社長と、杉本さんの対談もあった。
杉本さんは「子犬、子猫を売れば利益が出るが、そうしたビジネスには犬や猫の負担が大きく、売れ残れば残酷な運命をたどる。こうした悪循環を断ち切るためにも、新しい形態のへのチャレンジは、犬猫のためにも、消費者にとってもよいことだと思います」とエールを送った。
これに答えて竹堂社長は「以前、ジャングルの時代に売れ残っていた犬や猫たちに新たな家族をも見つけたいし、行政で殺処分対象になった犬や猫の命もぜひ助けたい。その両方を叶えようと努力をしています」と話した。
(藤村かおり)
関連記事
・「脱ペットショップ」 犬や猫の販売をやめ、保護犬・猫の譲渡を事業に
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。