遺留品から犯人の手がかりを探せ!…嘱託警察犬の審査会

臭いの痕跡から遺留品を捜す足跡追及(報道陣向けのデモンストレーション)=前橋市元総社町
臭いの痕跡から遺留品を捜す足跡追及(報道陣向けのデモンストレーション)=前橋市元総社町

 鋭い嗅覚(きゅうかく)を生かして群馬県警の捜査や行方不明者の捜索に協力する「嘱託警察犬」を選ぶ審査会が、前橋市の県総合交通センターで4日にあり、訓練士8人とシェパードなど14頭が参加した。審査を通ると、来年1年間、県警の要請で現場に出動することになる。


 警察犬には、県警の直轄と民間で飼育・訓練する嘱託の2種類がいる。この日の審査は、現場に落ちていた布の臭いなどから犯人が残した手がかりを捜す「足跡追及」と、災害現場を想定した状況で遭難者を捜す「捜索救助」があった。

 

災害現場などを想定し、ビニールシートの下の遭難者を捜す捜索救助(報道陣向けのデモンストレーション)=前橋市元総社町
災害現場などを想定し、ビニールシートの下の遭難者を捜す捜索救助(報道陣向けのデモンストレーション)=前橋市元総社町

 鑑識課によると、今年9月末現在、警察犬の出動件数は231件。うち、遺留品や行方不明者を見つけたのは5件だった。訓練士の北爪俊弘さん(55)は、9月4日、前橋市の高齢男性が行方不明になった際に県警から出動要請を受け、訓練した警察犬とその男性を見つけた。


 北爪さんは「今日は風が強くて臭いが消えてしまい、犬には難しかったみたい。審査に通れば、積極的に県警に協力したい」と話した。

朝日新聞
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