新しい家で幸せになった猫たち 「保護猫」を考える写真集

猫のぎんなんと柴犬のかぼす
猫のぎんなんと柴犬のかぼす

 保護猫に焦点を当てた写真集『HOGO猫』(KADOKAWA)が発売された。「保護猫」とは、どういう意味なのか、捨て猫とは違うのか。本書には保護猫について簡単な解説も付いており、保護猫について知る“入門書”にもなりそうだ。

 

(末尾に写真特集があります)

 

 著者、撮影者は、猫写真家の五十嵐健太さん。写真集は80ページで、被災したり、虐待されたり、繁殖現場で無理をさせられたり……さまざまな猫たちが登場する。保護されなければ、命も危うかったかもしれない猫たちだ。

 

KADOKAWA  (本体1000円)
KADOKAWA (本体1000円)

 たとえば、雑種猫の「ぎんなん」(雄、5歳)は、けがを負った状態で路上で発見され、現在の飼い主さんが保護した。この家には、母猫に置き去りにされた先住の保護猫「つつじ」(雌、6歳)と、やはり保護した柴犬「かぼす」がいる。今は皆が仲よしだ。


 ふさふさの毛の雑種猫、「古都(こまり)」は、母猫に遺棄され、衰弱していた生後5週間の頃に現在の飼い主さんに保護された。その家には“捨てフェレット”が複数いたため、古都はフェレットと一緒に育ち、添い寝をしたり遊んだり。


 こんなふうに飼い主さんが直接保護した猫もいれば、保護団体から引き取られた猫もいる。


 雑種猫「シュウ」は、行政施設にいったん収容されたが、殺処分直前に保護猫カフェに保護された。足にけがを負って片足を切断したけれど、保護猫カフェで現在の飼い主さんと出会い、今は先住猫と楽しく暮らしている。

 

五十嵐健太 撮影
五十嵐健太 撮影

 また、埼玉県川越市の保護猫カフェ「ねこかつ」が保護した臨月の猫から生まれた5匹の子猫が、引き取られるまでの様子も紹介されている。新たな家に着いた子猫がケージから飛び出す瞬間は、生命力を感じさせる。


 そんな保護猫を引き取った飼い主たちは、優しく、穏やかに猫を見守っている。


 五十嵐さんは保護猫をテーマに撮影するのは初めて。「保護猫って気の毒な猫という思いがあったんですが、新たな家でくつろぐ猫たちはみんな楽しそう。イメージが一変しました」


 出版元のKADOKAWAの担当者は「登場する猫たちは、大変な目に遭った経験を持ちつつも、強くたくましく生き抜き、今は人間たちと幸せに暮らしている。マイナスのイメージや感情を払しょくしてもらうために、タイトルを漢字の保護ではなく、あえて“HOGO”にしました」と説明している。


(藤村かおり)

 

『HOGO猫』
出版社: KADOKAWA
発売日: 2017/9/28 価格:本体1000円
撮影=五十嵐健太
藤村かおり
小説など創作活動を経て90年代からペットの取材を手がける。2011年~2017年「週刊朝日」記者。2017年から「sippo」ライター。猫歴約30年。今は17歳の黒猫イヌオと、3歳のキジ猫はっぴー(ふまたん)と暮らす。@megmilk8686

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