警察嘱託犬ユノ、枕カバーのにおいで女子中学生を発見!
岡山市東区益野町に住む犬訓練士の小田兼司さん(44)とシェパードの警察嘱託犬「レノ オブ ビッグロード号」(通称ユノ、雄、12歳)が、行方不明者の発見に貢献したとして岡山中央署から感謝状を贈られた。
小田さんとユノが出動したのは同署管内で起きた女子中学生の行方不明事件。3月29日夜から行方がわからなくなり、30日未明に家族から捜索願が出た。
同署はすぐ嘱託犬の出動を要請。小田さんとユノは30日午前2時ごろに現場に到着し、中学生の自宅をスタート地点にして捜索を開始。小田さんはユノに枕カバーのにおいを嗅がせた。
ユノは地面に鼻をつけてにおいを追った。自宅から300メートルほど離れた公園にたどり着くとぱっと顔を上げ、それ以上追わなくなった。小田さんはまた地面のにおいを嗅がせた。途中、水を飲ませるなど休憩をはさんで再開。迷いなく、においを捜すユノを見て「これはいけるんじゃないか」と確信。その自信の通り、ユノはビルの陰に座り込んでいた女子中学生を見つけた。捜し始めてから約2時間が経っていた。
小田さんが「触っていいよ」と声をかけると、中学生はホッとした表情でユノをなでたという。「ユノをなでてくれたのがうれしかった。ユノにとってもそれが何よりのごほうび」
県警鑑識課によると、嘱託犬の出動件数は増加傾向にあり、昨年7月から今年3月末までの出動件数は192件にのぼった。だが、指導者や嘱託犬は減少しており、ピーク時に52匹だった嘱託犬は、2016年度は31匹だった。小田さんも1日に3回の出動要請を受けたこともあるというが、「ユノと一緒に何かできることがうれしい。困っている人がいる限り、ユノと一緒に活動していきたい」と話している。
(本間ほのみ)
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