犬が食べてはいけない植物 ユリ科など毒性を含む草花に注意を!

いよいよ春本番、愛犬の散歩コースでの植物観察が楽しくなる時期がやってきました。自宅の観葉植物も成長スピードが加速し、一年でいちばん心浮き立つシーズンです。ただ、わが家は「愛犬による植物荒らし」が多発するので、少し警戒モード。11歳、4歳、3歳のトイプードル3匹が、日々何かやらかしてくれます。
今年3月に起きた事件をご覧ください。まずは、母がリビングで育てているイランイラン。つぼみの段階で食べられてしまい、この数年はあの黄色くて愛らしい花が咲くところを見ていません。白い花が咲いたばかりのスパティフィラムは、花は無事ですが、葉をやられています。

わが家ではこのほかにも、ラベンダーやローズマリーなどのハーブ類、多肉植物、チランジア(エアプランツ)などがあり、大きな花がたくさん咲くように、日々温度や湿度をコントロールしています。事件によるショックは決して小さくありません。これ以上の被害を生まないよう、今年はペットプランツを置いてみることにしました。

それでも、事件は発生しました。週末の寝ぼけブランチ中に、原則立ち入り不可としている私の部屋でピシャーッと何かがさける音。コウモリラン(ビカクシダ)の葉をビリビリにされてしまいました。シダ科の植物なので、葉には胞子がびっしり。「シダ科 胞子」でネット検索すると「毒性を有するものも多い」と気になる一文を発見。シダが危ないだなんて、知らなかった……。

特に植物に対策を講じていなかったわが家。意外と危険なのかもしれないと思い、「クローバー動物病院」の蜷川圭一先生に話を聞きました。
【ペットが食べてはいけない危険な植物】
・ユリ科の植物全般(ユリ、チューリップ、ヒヤシンスなど)
・スイセン
・パンジー
・シクラメン ほか
室内や庭で最も気をつけるべきはユリ科の植物。重度の腎不全を引き起こすこともあるようです。「春は植え付け前の球根やタネに、ペットが触れないよう注意が必要」とのことでした。
また観葉植物ではアロエ類にも中毒物質が含まれるそうです。路上の植物ではアジサイ、アサガオ、ツツジなども注意。食べてしまうと、下痢や嘔吐を引き起こすこともあるとか。メジャーな植物に毒性があるなんて、びっくりですね。
コウモリランをはじめとする、わが家の要注意植物は「触れない位置で管理しているのであれば、まあOKでしょう」とのこと。よかった!

【もし食べてしまったら?】
こうした植物を食べた時の反応は個体差が大きく、症状も一つに限りません。ペットに異変を感じたら、すぐに獣医師に相談するのがいちばん。状態に応じて、胃洗浄などの処置が施されます。
「過敏になることはないものの、原因を探っていくなかで植物が関係していたことがわかるというケースはあります」と先生。ペットとの相性は把握しておくべきですね。購入時にしっかりリサーチしたいと思います。
次回は、「わが家の愛犬はなぜ植物を食べる?」をお届けします。
(田中美頰)
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