「保護猫カフェ」協会設立 猫と新たな飼い主出会いの場に

「東京キャットガーディアン」のカフェスペースでは、保護猫たちが自由にくつろいでいる=東京都豊島区
「東京キャットガーディアン」のカフェスペースでは、保護猫たちが自由にくつろいでいる=東京都豊島区

 捨て猫や元野良猫と新たな飼い主との出会いの場である「保護猫カフェ」の健全な運営を目指して「保護猫カフェ協会」が設立される。ニャン、ニャン、ニャンの語呂合わせで「猫の日」の2月22日、東京や埼玉、愛知などの8店が加盟して始動する。

(文末に写真特集があります)


 JR大塚駅(東京都豊島区)から徒歩約5分の雑居ビル5階に、常時80~90匹の猫が暮らす保護猫カフェ「東京キャットガーディアン」がある。来店者は平均1千円ほどの寄付金を払って入店し、猫たちと思い思いに過ごすことができる。


「猫カフェ」は猫と気軽にふれあえる喫茶店で猫の譲渡を前提としていない。「保護猫カフェ」は猫と新たな飼い主とのマッチングの場で、来店者は気に入った猫がいれば、譲り受けることができる。


 環境省によると2015年度、全国の自治体で8万2902匹の犬猫が殺処分されたが、このうち猫が8割。また、猫カフェは国内に314店あり、そのうち約100店が保護猫の譲渡活動を行っている(同省調査、15年10月時点)。


 殺処分を減らしていくために、保護猫カフェの役割が重要になってきている。東京キャットガーディアン代表で、保護猫カフェ協会の会長に就く山本葉子さんは08年に保護猫カフェをオープン。山本さんによると、譲渡が思うように進まない、飼い主が猫を捨てに来る――など、様々な問題を抱える保護猫カフェもあるという。


「いい出会いがあって猫ファーストな『仮のすみか』にならないといけない。理想的なあり方の指針を作っていきたい」と山本さん。すべての保護猫カフェに対して、加盟を呼びかけていくという。


(太田匡彦)

朝日新聞
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