負傷者の捜索、救助犬もかけつけ 大震災に備えて訓練に参加

負傷者を捜索する災害救助犬=奈良県五條市西吉野町
負傷者を捜索する災害救助犬=奈良県五條市西吉野町

 阪神大震災から22年となった17日、奈良県五條市西吉野町で消防や警察、災害救助犬団体など7機関が合同で、地震を想定した災害対応訓練をした。南海トラフの巨大地震も懸念されていることから、阪神大震災の発生日に合わせ、初めて実施した。


 閉校となった旧白銀北小・中学校のグラウンドが会場となった。午前6時ごろ、五條市を震源とする震度6強の地震が発生し、市内全域で建物倒壊などの被害が出たという想定の訓練で、約50人が参加した。


 訓練の冒頭、全員が黙禱(もくとう)した。校舎に救助犬が捜索に入り、家具に挟まれて動けない負傷者を3階で発見。五條消防署員が窓からロープを張って担架で救出した。倒壊家屋に見立てたベニヤ板の建物では、五條署員が壁に穴を開けて負傷者を救助した。

負傷者を救助する五條署員ら=奈良県五條市西吉野町
負傷者を救助する五條署員ら=奈良県五條市西吉野町

 講評で、五條消防署の番匠信行署長は「災害時は同じ現場で活動することになる。お互いの顔が見えるこのような訓練は大切だ」と話した。


(菱山出)

朝日新聞
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