災害救助犬の「ゆき」出動! 石や流木、何のその 捜索に参加

行方不明者の自宅付近を捜索する災害救助犬「ゆき」と佐々木さん=岩手県岩泉町
行方不明者の自宅付近を捜索する災害救助犬「ゆき」と佐々木さん=岩手県岩泉町

 台風10号の豪雨災害で女性2人が行方不明となっている岩手県岩泉町で18日、大槌町の災害救助犬「ゆき」が捜索に加わった。昨年5月に災害救助犬になってから初めて出動する被災地で、捜索はこの日で3回目。発生から約3週間たつ被災現場と川沿いを、岩泉署員とともに手がかりを捜した。

「ゆき、捜せ」。岩泉町穴沢の住宅近くで、自営業佐々木光義さん(48)の掛け声で、ゆきが勢いよく駆けだした。石や流木をかわして進む。ゆきがにおいをかぐなど反応した用水路などで、岩泉署員がスコップで掘り返した。

 ゴールデンレトリバーの雌3歳で、県沿岸にいる唯一の災害救助犬だ。佐々木さんの実家は5年半前の津波で流され、両親と飼い犬が今も行方不明だ。「こんな時、一緒に捜してくれる犬がいたら」との思いから、飼っていたゆきを災害救助犬に育てた。

安否不明者の自宅付近を捜索する災害救助犬の「ゆき」=岩手県岩泉町
安否不明者の自宅付近を捜索する災害救助犬の「ゆき」=岩手県岩泉町

 災害救助犬は人の体臭に反応するため、災害から数日経った現場は本来は想定外という。それでも、泥に覆われ、濁流に流された車がひっくり返るなどの惨状が、震災時の大槌と重なり、いてもたってもいられなかった。ゆきを連れて、発生6日目の4日に二升石地区に、その1週間後の11日に安家地区に入った。

「家族が見つからない人の気持ちはよく分かる。『もしかしたら』との気持ちで捜索している」

 この日は手がかりを見つけられなかったが、佐々木さんは仕事を休める日曜日に再び、ゆきと共に捜索に訪れるつもりだ。

(大賀有紀子)

朝日新聞
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