過疎地で地域作り 犬の保護活動も 國田博史さん

國田博史さん
國田博史さん

■記者から転身 高齢化など地方の課題にとりくむ

 国内外で人道支援活動を展開し、今年設立20周年を迎えたNPO法人、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)。その国内事業部長を務める。PWJは今や犬の殺処分ゼロの保護活動でも知られるが、当初は海外の難民支援が主だった。東日本大震災などの国内での災害を機に、「過疎や高齢化など国内の地方が抱えるいろんな課題に気づかされた」。2013年に東京から本部を移した広島県神石高原町に暮らし、過疎地での地域づくりに全国へ奔走する。


 元・朝日新聞記者。政治部にいた1999年、できて間もないNPO法の取材班として、コソボ紛争で難民支援にあたるPWJの活動に出合った。紛争地に赴き、現地で交渉しながら支援を組み立てていく。民間が公益の役割を担い、いい社会にするという理念に、「役所や政治家を主に追いかけてきたなか、記者として感じてきたこととぴったり合った」。そちらで力を尽くしたいと転職を決めた。


 町で暮らし3年。「元々、地方の田舎出身で違和感はない」。神石高原には、子どものころにはあった、人の手があまり加わっていない自然がたくさん残る。東京に比べ人材の募集は大変だが、「日常的に接して、田舎の感覚が肌感覚で分かるようになった」と話す。祭りや草刈りなどに出ていくことで、互いの信頼関係が深まる。「田舎であればあるほど、人と人との信頼関係が大事であることを改めて実感した」。


「地域づくりは幅広く、総合的だ」という。地方に住みたいと考える人の仕事や教育、医療などへの不安を取り除き、NPOとして役所の隙間をカバーすることで貢献する。そのためには、できることは何でもやるスタンスで取り組んでいる。「地元の人と一緒になって、神石高原を地域づくりのモデルにしていきたい」


(広津興一)

 

國田(くにた)博史

愛媛県西条市生まれ。京都大学卒業後、朝日新聞社に入社。当時の佐賀支局、西部本社社会部、政治部などを経て2001年に退職。PWJに移り、07年11月に尾道事務所長で赴任して以来、広島県在住9年。PWJ代表理事の大西健丞さんによる連載「ピースワンコ日記」はこちら
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