迷子札の大切さ ピンとの〝奇跡の対面 

 

 ピンが生前、「もうダメだ」というピンチが3回ありました。


 病気やけがではありません。〝脱走〟です。ミニチュア・ピンシャーはジャンプ力もあるし足も速い。もし逃げ出してしまったら、私にはとうてい追いつくことができません。今回はその大ピンチ、3回の中の1回についてです……。


 私にとって初めて飼う犬がピンだった……と以前にも書かせていただきましたが、そのため、散歩の仕方もトレーニングの仕方もサッパリわからず、男女のトレーナーさん2人にいろいろ教えていただいていた時期がありました。


 ある日の午前中、そのうちの女性トレーナーさんにピンを散歩してもらっていました。私はその日にテレビ出演があったため、準備をしたり、着替えをしたり、持ち物のチェックをしたり……。


 そして、いざ出かけることに。この日はたまたま義母が遊びに来ていたので、トレーナーさんとピンの出迎えは義母に頼み、玄関を出ました。


 いま思い出しても本当に不思議なのですが、いつもは決して使わないマンションの裏口ドアを開け、外に出たのです。すると前方10メートルほどのところに、リードをダラリとぶら下げたピンが居るではありませんか!


「ピン、どうしたの?」と私が駆け寄った次の瞬間、表通りで「犬、見ませんでしたか?」「黒と茶色のこれぐらいの小さな犬です」と大声で叫びながら走っているトレーナーさんを見つけました。


 ピンを抱き、そのトレーナーさんの名前を呼び、何があったか聞いてみると、わが家から100メートルほどの公園でピンを遊ばせていたところ、大型犬が飛びかかってきたというのです。そのとき、パニックになったピンの首にリードが絡みついてしまい、ちょっと手を離した隙に、ピンが逃げ出してしまったというわけです。


 状況はわかりました。すごく怖かったんだと思います。そして、そのトレーナーさんは、生きた心地がしなかったでしょう。


 でも、何よりも驚いたのは、ピンがその公園から、信号のある大通りを渡ってわが家まで無事に戻ってきたことなのです。まだ1歳と数カ月のころのこと。とてもお利口とはいえなかったピンが、そして脱走癖があったピンが、家に戻ってきて、しかも、たまたま裏口から出た私とタイミングよく対面できた……。どう考えても〝奇跡〟というしかない出来事でした。


 ピンにも、後にやってくるココにも、マイクロチップは入れてありました。保護犬のハンターも、わが家にやってくる前にマイクロチップが入っていました。


 マイクロチップはとても大切なものですが、それよりも先に、人の目に留まるのは迷子札でしょう。


 そんな経験があっても、見た目のかっこ悪さからプレート型の迷子札は敬遠していた私ですが、「the VOICE」の指導で、いまはココにもハンターにもかなり大きな迷子札を着けています。


 それにしても、あの日のことは、本当に〝奇跡の対面〟でした……。

山田美保子
1957年生まれ。青山学院大学卒業後、ラジオレポーターを経て、放送作家、コラムニストなどを務める。「踊る!さんま御殿!!」「ノンストップ!」などを構成。ほかに雑誌、新聞、WEBに連載多数。

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