犬の人気曲はアカペラ!? コミュニケーションとして音楽を取り入れてみよう
犬と一緒に参加できる音楽フェスが開催されたり、犬専用に開発された音楽アプリがリリースされたりするなど、犬と音楽の関係が気になる。人にとって音楽は、気分をあげてくれたり、落ち着かせてくれたりと感情や心理的な状態に影響を与えることがあるが、犬にも音楽でいい影響をもたらすことができたら?
犬のための音楽
犬の飼い主さんが使える身近な音楽ツールとして「ペットのための音楽アプリ」がある。なかでも、犬のための音を研究して開発し、犬の行動に効果のある曲を収録しているアプリが『オトとりっぷ』だ。
開発者であるメック株式会社の田井清登さんは、2018年ごろから多くの飼い主さんの協力のもと、小型犬から大型犬までおよそ200匹の実証実験をしたそうだ。
「ヘビメタルとクラシックでは、クラシックを聞かせた方が犬は落ち着くという論文結果はあるのですが、クラシックの中でも、使われている楽器や曲調、テンポは様々あります。クラシックのどんな曲が良いのか、どんな音域、音色などが良いのかが分からなかったので実証実験をしたんです。
スピーカーから音楽を流し、わんちゃんの首輪に加速度センサーを付けて、音の刺激によってわんちゃんがアクティブになるか、リラックス(寝るなど)するかなど、活動量を測定しました」と、田井さん。
音×犬、何種類ものパターンを繰り返し試し、犬がリラックス、またはアクティブに働く傾向にある音の周波数や波形を解析し、特定した。そして、そうした周波数や波形を含んだ曲をミュージシャンが作り、再び解析し、エフェクターを付けるなど編集を加えたりしながらできた楽曲が、オトとりっぷに収録されている。
また、オトとりっぷには、「犬専用の音楽」を重視して、犬の原産国にちなんだ楽曲や、多くの犬が好きなおやつの袋のカサカサ音、ピピッと鳴るような音、足音などなど……犬にまつわるさまざまな音が入っている。さらにそれらの楽曲から、愛犬がリラックスしたりアクティブになるものをレコメンドしてくれるというのが特徴。というのも、犬には例えば男性の声が怖いなど、経験からくる嫌いな音や怖い音があるからだ。
では、オトとりっぷに入っている「犬に人気の曲」はというと……?
「アカペラですね。基本的にはわんちゃん用にパーソナライズして使っていただくので、一概に人気とは言いづらいのですが、『人の声』が人気の要因です」
どうやら犬は社会的な動物で人と密接に関わって暮らしているので、人の声に安心感を感じているからだと考えられる。
コミュニケーション・ツールに音楽を使う
犬も人と同じように、音楽によってリラックスしたり、アクティブになれることがわかった。さらによりよい音楽体験を愛犬にさせてあげるためには、ちょっとしたコツがあると田井さんは言う。
「オトとりっぷは、わんちゃんの留守番中に使ってもらう音楽アプリなんですが、事前にわんちゃんと飼い主さんがリラックスした環境下で一緒に音楽を聞いておくと、より効果が期待できます。わんちゃんに対して『条件付け』ができ、留守番中にその音楽をかけることでリラックスしやすくなることが期待できるんです。
もし、わんちゃんに嫌いな音があれば、それを事前に避けることもできます。音楽をわんちゃんとのコミュニケーションのひとつとして、使ってみてほしいです」
お気に入りの音楽を見つけたら、留守番時や寝る前にかけたり、動物病院へ行く最中にかけるのも良いそうだ。愛犬との絆を深めるためにも、まずは愛犬の好きな音楽を探ってみてはいかがだろう。
- 「OTO TRIP オトとりっぷ」とは
- オトとりっぷは、犬専用の音楽で快適なお留守番時間をデザインできる、音楽プレーヤー付きペットカメラアプリ。スマホのカメラで犬を自動検知し、留守番中の活動計測機能とスナップショットを届けるペット時報機能も付いている。音楽に対する愛犬の行動変化を自動計測し、愛犬それぞれの個性に合わせて音楽を自動レコメンド。愛犬には音楽で心地よい空間を、飼い主さんには楽しみと安心を届ける。また、動物病院やドッグトレーニング教室など、犬のいる施設とも連携して犬と飼い主さんのQOLの向上に励んでいる。
https://www.oto-trip.com/
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