愛猫が与えてくれた「生きる喜び」 人生を見つめ直して開いたコーヒー豆店

目が見えなくても元気いっぱいのはっち君

 三鷹、調布、吉祥寺の3駅からアクセス可能な、諏訪神社というバス停で下車して徒歩2 分ほどで「猫町珈琲研究所」に到着。猫を愛してやまないオーナーの田中幸さんが、2020年2月2日にオープンしたお店には、クーちゃん(18歳♀)とはっち君(推定6~7歳♂)がいます。最初は「落し物」として警察署に届けられ、その後愛護団体で保護されていた目が見えないはっち君も、今では元気に階段を上り下りしてお店に出勤。

(末尾に写真特集があります)

 もともと大の動物&猫好きの幸さんですが、前の飼い主さんが飼えなくなり、2匹一緒に迎えたシェリーちゃんとクーちゃんが初めて一緒に暮らした猫だったとか。それまでは猫と暮らす友人の家に通ったり、猫に触りたいがために猫のいる陶芸教室に通ったりして、猫チャージをしていたといいます。

女王様気質のクーちゃん。なで方が気に入らないと「ウニャッ!」

 縁あってようやく出会った念願のマイ猫ですが、シェリーちゃんは迎えた当時12歳。腎臓の病気を抱えており看取る覚悟で引き取ったものの、2年と4ヶ月後に訪れたシェリーちゃんとの別れはとても辛く悲しいものだったとか。幸さんとご主人の宏太さんは「生きる喜び」を与えてくれたシェリーちゃんとの別れをきっかけに自らの生き方を見つめ直し、出した答えが今のお店に繋がったといいます。「猫好きさんが集まって、珈琲を味わいながらホッとできる空間にできたらいいなと思って」と幸さんはニッコリ。

店内は猫、猫、猫!

 オリジナルブレンド珈琲の売り上げの一部は保護猫団体に寄付されるそうです。とにかく猫優先で、ときには接客中にごはんの用意をすることも。それを許してくれるお客様たちに愛される、「美味しい珈琲で猫も人も幸せ」というコンセプトのお店は、とても居心地がいいのです。

(取材・平野敦子)

辰巳出版が隔月で発行している猫専門誌です。猫愛にあふれる企画や記事の質に定評があります。

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