第5回「川島なお美動物愛護賞」 保護犬猫を収容、譲渡する「アミティエ」などが受賞

受賞したノンフィクション作家の片野ゆかさん、「アミティエ」の髙島一昭さん、俳優のとよた真帆さん、「猫庭」の手島英樹さん(前列左から)=2021年9月22日

 動物愛護に貢献した個人や団体を表彰する「川島なお美動物愛護賞」の授賞式が9月22日、東京・南青山で開かれた。2015年9月に54歳で急逝した俳優の川島なお美さんの遺言に基づいて創設された賞で、今年で5回目。保護犬・保護猫を収容、譲渡している人と動物の未来センター「アミティエ」(鳥取県)など計4組が選ばれた。

 同賞は、各分野の著名人が集まったボランティア団体「エンジン01文化戦略会議」内の動物愛護委員会が主催。鳥取県や鳥取市とも連携して、保護犬・保護猫を受け入れているアミティエを「動物愛護・川島なお美賞」に選んだ。同施設では、獣医師がすべての犬猫の健康管理しており、犬の運動用にドッグランも併設している。譲渡にあたっては「ちゃんと飼ってもらえるように、病気の有無やその治療法まで詳しく説明している」(髙島一昭・動物臨床医学研究所所長)という。

 また「動物愛護・ワンダフル・パートニャーズ賞」として、映画「犬部!」の原案者でノンフィクション作家の片野ゆかさん、東京・有明のミニチュアテーマパーク「スモールワールズTOKYO」で動物愛護に関わる発信などを続ける俳優のとよた真帆さん、山口市の宿泊施設「てしま旅館」に併設された保護猫シェルター「猫庭」の3組が表彰された。

 受賞した片野さんは、「日本の動物問題は確実にいい方向に進んでいる。より進めていくために、これからも動物たちのことを考えるきっかけになるような本を書いていきたい」とあいさつ。現在、保護猫3匹、保護犬1匹と暮らしているとよたさんも、「小さくても最初の一歩を踏み出すと、それが大きな渦のようになって広がっていく。少しずつでも一歩ずつでも、踏み出す人が増えるよう、様々な機会を作っていきたい」と話した。

 主催者の1人として出席した故・川島なお美さんの夫でパティシエの鎧塚俊彦さんは、受賞者らに「素晴らしい活動を続けていただき、ありがとうございます。明後日、9月24日は女房の七回忌。女房も喜んでくれていると思います」などと語りかけた。

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